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「弱気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

弱気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ょせい》の言葉は夏目先生以後にもない訣ではない。久米正雄君所生の「微苦笑」「強気弱気」などはその最たるものであろう。なお又「等、等、等」と書いたりするのも宇野浩....
地球を狙う者」より 著者:海野十三
すでに地球上の地形風俗文化さえも調査ずみであり、実に恐るべき生物である。しいて、弱気をあげるならば、火星の気圧は地球のそれに比べてはなはだ低いので、おそらく彼等....
三角形の恐怖」より 著者:海野十三
ら私が変装でもして邸の中に入り込むのですが、それ程大胆な事は出来ない。学生らしい弱気も充分にあったのです。こんな訳で呼べども答えずといったような有様に私は少し興....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
ことの出来たいわば恋女房と、これからは差向いで暮すわけなのですから私は唯もう兄の弱気を嗤って独逸へ出発いたしました。それは今から三年前の冬のことなのです。私はカ....
蠅男」より 著者:海野十三
す」 「何を仰有るのです。まだ蠅男との戦いは終って居ないではありませんか。そんな弱気を出しては、貴女のお父さんの仇敵はとても打てませんよ」 と帆村はさり気なく....
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
むときのような狡猾な相を現わして来た。がそれもじきにまた曖昧になり、やがて単純な弱気な表情になって、ぎごちなく他所見をした。 小初は貝原の様子などには頓着せず....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
て行かれそうな予感が彼を警戒さしたのであろう。彼の意地はむしろ彼女の思いがけない弱気を示した態度につけ込んで、出来るだけの強味と素気なさを見せていようと度胸を極....
怪塔王」より 著者:海野十三
に組みつこうよ」 さっき泣いた烏が、もう笑ったとおなじように、さっきはだいぶん弱気を出していた一彦も、帆村おじさんが檻から抜けだすと、急に強くなりました。そし....
人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
て、なにごとか早口で囁きあっていた。 「船長。どっち道、もうだめですよ」 「そう弱気をだしちゃ、こまるね。しかし無電機をこわされちまったのは困ったな」 「無電技....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ーっと支柱を匐いのぼる激浪の音に、応える人の声はもみ消されて聞えない。 「そんな弱気を出してはいかんじゃないか。いや、俺のことなぞ心配しないでいい」 「でありま....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
含めた冗談で言った。 ――どうぞ、まあ、よろしくおたのみします。」 新吉はつい弱気に言ってしまった。 ――朝、お迎えに来るわ。」 夫人は遂々冗談を本当に仕上....
久米正雄」より 著者:芥川竜之介
あわれにも勇ましい久米正雄をば、こよなく嬉しく思うものである。 この久米はもう弱気ではない。そしてその輝かしい微苦笑には、本来の素質に鍛錬を加えた、大いなる才....
錦紗」より 著者:犬田卯
さびしいところを村はずれの一軒家の前までやって来たこともあったのだ。しかもそれは弱気を見せまいために決して駈けはしなかったし、つとめて平然と、だが心の中では出来....
」より 著者:犬田卯
いて強く反対し、瘤に赤い着物をきせろ、とまでいったのも彼であった位で……が、本来弱気のこの長老はそれ以上表立って津本をどうすることも出来なくてしまったのである。....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
す。この時に「必ずよいものができる」というあの信念をすてたらもう駄目です。己れの弱気に克って信念を強め、どうしたらよくなるか、この躓きはどこから来たかと粘り強く....