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「強み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

強みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小さき者へ」より 著者:有島武郎
たちを見守る父の心は痛ましく傷つく。 然しこの悲しみがお前たちと私とにどれ程の強みであるかをお前たちはまだ知るまい。私たちはこの損失のお蔭で生活に一段と深入り....
高野聖」より 著者:泉鏡花
》は何にも問わずに小さくなって黙って控《ひか》えた。」 十七 「優しいなかに強みのある、気軽に見えてもどこにか落着のある、馴々《なれなれ》しくて犯し易《やす....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
理由は、人間の眼が自分を見るのに適していないためらしい。 ○俳優に対する演出者の強みには個人的なものと一般的なものと両様ある。個人的なものとはもっぱら演出者の個....
隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
きりとしない。しかしその間の色が最も美しい。ほとんど黄金を透明にしたような色だ。強みがあって輝きがあってそうして色がある。その色が目に見えるほど活きた色で少しも....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
家の娘の秀江は、疳高でトリックの煩わしい一面と、関西式の真綿のようにねばる女性の強みを持っていた。 試験所から依頼されているのだが、湖から珍らしい魚が漁れても....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
しろ、作者と、読者・見物と並行しているという事は、大衆を相手にする場合には、余程強みになるらしい。その書き物も、其が歴史小説と見られる側には十分、読本作者や、戯....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
動かす全生命の力である。物をも言わずに絶えず物を言っている。そういうところにその強みがある。創造の能力がそこに見られるからである。鶴見の少年期はそんな時代の波を....
大島が出来る話」より 著者:菊池寛
必ず夫人が援《たす》けて呉れる事を信じて居た。夫は譲吉に取って、実生活上の一つの強みであった。譲吉が近藤夫人に対する感謝のもう一つの中心は、夫人が譲吉に払って呉....
無名作家の日記」より 著者:菊池寛
できると、宣言したのとまったく同じであった。 俺は、いつも山野が、自分の人格の強みを頼りとして、無用に他人を傷つけるような態度に出るのが不快だった。が、それに....
劇の好きな子供たちへ」より 著者:岸田国士
めいめいの立場からいえば、やがて社会に立って一人前の働きをするうえに、ひじょうな強みとなり、全体の立場からいうと、そういう訓練のできた人々の集りからは、もっとも....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
者か、外の事は兎も角も、其の様な事をする女ではない」叔父が疑って居ぬのは何よりの強みで有る。併し「外の事は兎も角も」の一句で見れば、外に何か秀子の身に疑う所が有....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
で行く。 天使の中で誰一人その理を知ってはいぬが、 それを見たばかりで、天使は皆強みを覚える。 天地のなりいでた日に較べても、不可思議な、 崇高な万物は同じ荘厳....
五重塔」より 著者:幸田露伴
引き替え、源太郎は小狗を瞰下す猛鷲の風に臨んで千尺の巌の上に立つ風情、腹に十分の強みを抱きて、背をも屈げねば肩をも歪めず、すっきり端然と構えたる風姿といい面貌と....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
で運んでいるが、その「感」は空漠たるものでなしに、人間の観察が本となっている点に強みがある。そこで、「霜ふりて」と断定した表現が利くのである。「葦べ行く」という....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
する以外に手がないという小屋だからである。この効果はマグレ当りであるがこの小屋の強みであることに変りはない。 ここのストリップは、表情のクルクルうごく子が、変....