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「強勢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

強勢の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
る所へ導き殺し、殊に自分の親や子の所へ虎を案内する、依って虎に食われた者の家には強勢な符を置いてこれを防ぎ、虎に殺された者の尸《しかばね》を一族の墓地に埋めぬと....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
りポカリと抜けた、一町内の用心水《ようじんみず》の水溜《みずたまり》で、石畳みは強勢《ごうせい》でも、緑晶色《ろくしょういろ》の大溝《おおみぞ》になっている。 ....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ない。――しかし猫の悲しさは力ずくでは到底《とうてい》人間には叶《かな》わない。強勢は権利なりとの格言さえあるこの浮世に存在する以上は、いかにこっちに道理があっ....
地球盗難」より 著者:海野十三
は何か細かい数字を盛んに筆記した。 「よし、ありがとう。……こっちも今夜は可なり強勢なんだ。全体として、三倍ちかくになっているから愕くよ。つまりSS五〇一がやっ....
近時政論考」より 著者:陸羯南
つ当時いずれも政府の顧問となり、著述講談に従事すること少なきがゆえに、その論派の強勢なる割合には民間の人心を感化したることかえって少なし、しかれども政府の当局者....
俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
除してしまっている。これは一つの大きな「事実」である。そうだとすれば、これだけの強勢な伝播と感染の能力を享有する七五の定数にはやはりそうなるだけの内在的理由があ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
》、霊猫《れいびょう》香、海狸《かいり》香、※《がく》香等を、今も半開未開の民が強勢の媚薬と尊重し、欧米人も興奮剤として香飾にしばしば入れるに異ならず。およそ媚....
十二支考」より 著者:南方熊楠
を鬼王の弟に与え、ハヌマンをしてその島を守護せしめた。ハヌマンは娶《めと》らず、強勢慈仁の神にして人に諸福を与う。また諸鬼、妖魅、悪精、巫蠱《ふこ》を司《つかさ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
るとある。 昔趙人|藺相如《りんしょうじょ》が手に鶏を縛るの力なくして、秦廷に強勢の昭王をやりこめ天下に二つとない和氏《かし》連城の玉を全うして還ったは、大枚....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
を眼の前へさし出せば、長谷部大尉は眼をみはり、 「やあ、百キロ焼夷弾か。そいつは強勢だ。まあ、それへ掛けろ」 長谷部大尉は、上はシャツ一枚で、狭いベッドの上に....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
、帯刀にも告げず、自分の邸を出奔してしまった。そのことは更に世間に伝わって、更に強勢な悪感情の材料となった。 「帯刀一家を処断して、くろがね天狗の怒りを緩和して....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
和と観念とに疲れはてた彼らは、血まみれの拳《こぶし》をしてる活動が他日フランスの強勢を鍛え出すはずの、「戦闘の鉄碪《てっちん》」を賛美していた。観念論の不快な濫....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
をのみ解決すれば、ヴェニスとなりイギリスとなるであろう。ヴェニスのごとく人為的の強勢をきたし、もしくはイギリスのごとく物質的の強勢をきたすであろう。悪き富者とな....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
なっている。そしてこの藪は約一畝歩の面積を占め、なお勢いよく四方に拡がろうとして強勢なる鞭根すなわち地下茎を張り、竹稈の太いものは根元から一尺くらいのところでそ....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
。(腹をかかえる)つばも出なくなっちまいやがった。 瀬古 ふうん、おはぎを……強勢だなあ、いくつ食べたい。 とも子 まあいやな瀬古さん。 瀬古 そうしておは....