強固[語句情報] »
強固
「強固〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強固の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
より生々《いきいき》してきて、性格までがあたかも心に一定の目的を懐ける人のように
強固になった。その顔つきからも振舞いからも、いつとはなしに、疑惑の影や優柔不断の....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
も極度に興奮せぬ訳にゆかないのであろう。どこまでも奮闘せねばならぬ決心が自然的に
強固となって、大災害を哀嘆してる暇がない為であろう。人間も無事だ、牛も無事だ、よ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、一部分はラグランジュ(Lagrange)の助けによって、太陽系の安定が驚くべく
強固なものであるというニュートンの考えを更に深く追究し立証した。それでこの遊星系....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
のだと思うていたところ、この上もない良縁と思う今度の縁談につき、意外にもおとよが
強固に剛情な態度を示し、それも省作との関係によると見てとった父は、自分の希望と自....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
リヴォフ夫人の生命を奪うのにはなかったのです。ただ単に、貴方の不在証明をいっそう
強固にすればいいのでしたからね」
その間レヴェズは、タラタラと膏汗を流し、野....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
蹟を考量の中に算え各国民の間に制度文物の異同あることをば確認せり、しかのみならず
強固なる国民はその一国民たるの表標として特別の制度を有するの至当なるを確認せり。....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
組織されているが、また宗教的にも組織されて、ことに回々《ふいふい》教徒はもっとも
強固に団結している。そしてそこには、賃金奴隷からの解放のほかに、民族的や宗教的の....
「外来語所感」より 著者:九鬼周造
き言語統制の方法としては、文筆に携わるものが必要のない外来語は断然用いない決意を
強固にし、まず新しい外国語がはいってきかけた場合には自己の好奇心を抑圧して直ちに....
「変な恋」より 著者:小酒井不木
千万円以上の高に上ったということである。 彼は脊の短いがっしりした体格の男で、
強固な意志が眉宇の間に窺われ、ニューヨークの暗黒界に於ける一大勢力であった。彼が....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
いう国教があって、自分の本国においてはほとんど宗教上の自由を許さない程圧制して、
強固な主義を実行して居るに拘わらず、この辺の仏教徒に対してはごく寛大な主義をとっ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
物は影のごとく薄れ、一方で、ラッセル家、カベンディッシュ家、セシル家等々が最高の
強固性をもってイギリスを支配し始めた。何世代もの間、これらの貴族がすなわちイング....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
かの地に入らんとするものあらば、第一に身体の健康、第二に言語の熟達、第三に意志の
強固の三要件を備うる必要あり。南米の国語は、ブラジル国はポルトガル語、その他はみ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
後まで吉野朝に味方した豪族が多くあった。こうしたわけで、吉野朝の基礎はなかなかに
強固だったのであるが、そのかわり、地方との連絡には、皇族・公卿自ら衝に当られ、軍....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
う人もありましょう。がしかし、不自然な毎日の生活に一定の秩序と生気を与え、意志を
強固にするには、やはり仕事そのものの中にか、あるいは別のことで自然の運動法則に適....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
、ロイテン会戦指導原理と相通ずるものあり。欧州大戦に於て敵翼包囲不可能となるや、
強固なる正面突破のため深き縦長を以て攻撃を行ない、会戦指揮は、またもや第二線決戦....