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強慾
「強慾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強慾の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
いうことに疾《と》うより頼まれて居る処、出会って丁度幸い、いゝ正月をしようという
強慾非道の武士三人、漸《やっ》と捕《とら》まいたが、花車は怜悧《りこう》ものだか....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
たから、 婆「あ痛《い》た/\どうするのだ」 文「何うもしない、手前のような
強慾《ごうよく》非道な者を生かして置くと、生先《おいさき》長き両人の為にならん、....
「放浪」より 著者:織田作之助
。俺は夜着の中へ糞して情ない兄であるが、かんにんしてくれと云った。聴けば、金造は
強慾で文吉を下男のように扱い、それで貯金帳を作ってやっているというのも嘘らしく、....
「河明り」より 著者:岡本かの子
れていた。木下の母親は、「自分に実子が出来た癖に、まだ、人の子を付け覗っている。
強慾な女」と罵った。 ところが、晩産のため、堺屋の妻は兎角病気勝ちで、娘出生の....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
ら間もなくであった。 神戸牧師は貞が行方不明になったと云う事を聞いた時に、あの
強慾な叔父がいずれへか売飛ばしでもしたかと思って、憐れに感じたが、然しそれ以上に....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
実のように思えてならないのだ。わが二川家の血統のうちに、あんな俗物が、あんな厚顔
強慾の人間が出そうな筈はないと思うのだ。 と同時に、僕は三十年前の相好と少しも....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
りましてから私の丹誠で是までにした唯た一人の忰を殺すというのは、皆私の心の迷い、
強慾非道の罰でございます」 僧「土台呆れた話じゃが、何ういう訳でお前は我子を殺し....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
し求めて来たのか『カルバス』の行商をやっていたが、その売り上げの全部はこの赧顔の
強慾な酒場ではたいてしまうのだった。 また彼はどこかで、いつ習い覚えて来たのか....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
怪|出で紋兵衛を悩ますということであるが、当家にとっては功労ある男、ただし少しく
強慾に過ぎ不人情の仕打ちもあるとかで、諸人の評判はよくないが、打ち棄てて置くも気....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
「亀さん」という綽名を呈したのである。「亀さん」はデパートに勤めているが、父親が
強慾でしばしば芸者にされようとしていた。その目で見たせいか、彼女の痩形の、そして....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
して死んでしまった。 安倍家をついだ長子天鬼は親の山気を慾気の方へうけついで、
強慾のケチン坊。弟の地伯に天保銭一枚わけてやるのも惜しいのである。兆久が死んで二....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
医者を兼業するツモリかね。山寺の坊主、医者をかね、生かしてはとり、殺してはとり。
強慾坊主メが。奴メのサジは生きる患者を皆殺しにしてとりたてる一方だて。そして、ど....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
さん、聞こえるだろうね」 「…………」 「小慾知足とは反対に、飽くことを知らない
強慾者が、みすみす没落の穴の方へ、歩いて行く足音が聞こえましょう」 「小父様妾に....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
金十両、鷲羽十尻、馬二疋 一躍二倍ないし五倍に引き上げんとしたもので、近ごろ
強慾な家主が借家人を馬鹿にして、無法な値上げを命ずるよりもいっそうはなはだしいも....
「放浪」より 著者:織田作之助
俺は夜着の中へ糞して情けない兄であるが、かんにんしてくれと言った。聴けば、金造は
強慾で文吉を下男のように扱い、それで貯金帳を作ってやっているというのも嘘らしく、....