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強記
「強記〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強記の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の干宝の撰ということになって居ります。干宝は東晋の元帝に仕えて著作郎となり、博覧
強記をもって聞えた人で、ほかに『晋紀』という歴史も書いて居ります。、但し今日にな....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
日の事を、記憶喪失病でない限り覚えていない筈はない。支倉は記憶喪失どころか、博覧
強記で極く些細なことでもよく記憶している。とすると、どうしても知っていなければな....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
六 歴史法学比較法学の始祖ライブニッツ ライブニッツ(Leibnitz)は博覧
強記の点において古今その比を見ない人と言ってよかろう。ギボンは彼を評して「世界併....
「比較言語学における統計的研究法の可能性について」より 著者:寺田寅彦
く付会されるものが存外多いのに驚かされた。滑稽な例をあげれば稗田阿礼の名が「博覧
強記の人」の意味にこじつけられたりした。また他の方面で最も自分の周囲の人々を愉快....
「作家に語りかける言葉」より 著者:宮本百合子
ような言葉があって、それを読んだとき何だか喫驚《びっくり》した。博覧であるとか、
強記であるとかいうことは、それだけ切りはなして云われれば全く意味も価値もないこと....
「独身」より 著者:森鴎外
は鰕のようになった手で徳利を押えた。そして主人にこう云った。 「一体御主人の博聞
強記は好いが、科学を遣っているくせに仏法の本なんかを読むのは分からないて。仏法の....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
」
いつものことだが、主君越前守の下賤《げせん》に通ずる徹眼《てつがん》、その
強記にいまさらのごとくおどろいた大作、恐縮して顔を伏せたまま、
「おそれながら例....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
ある差違を見出すことが出来るであろう。 江戸時代随一の物知り男|曲亭馬琴の博覧
強記とその知識の振り廻わし方は読者の周知の通りである。『八犬伝』中の竜に関するレ....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
君の諳誦なんだからな」とやっと冷笑を投げ返した。と云うのは蛇笏を褒めた時に、博覧
強記なる赤木桁平もどう云う頭の狂いだったか、「芋の露連山影を正うす」と間違えて僕....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ち彼岸花の球根が英国に伝播し栽培されて頗る珍重がられた事については、別にあの博聞
強記を以て鳴らした南方翁に記述の一文があってその由来を詳にしている。その文は『南....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
故事を列べ立てるのは得意の羅大経や『瑯※代酔篇』が口を衝いて出づるので、その博覧
強記が決して俄仕込にあらざるを証して余りがある。 かつ『八犬伝』の脚色は頗る複....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
が決して区々日本の学界や文壇の小蝸殻に跼蹐しなかったのが証される。 鴎外の博覧
強記は誰も知らぬものはないが、学術書だろうが、通俗書だろうが、手当り任せに極めて....
「三国志」より 著者:吉川英治
書をたった一度見ただけで、経をよむごとく、暗誦じてしまいました。のみならず、博覧
強記、底が知れません。あの書は、戦国時代の無名の著書で、おそらく丞相の新著ではな....
「失うた帳面を記憶力で書き復した人」より 著者:南方熊楠
五年九号四二頁に宮本君が書いた、周防大島願行寺にむかし住んだ、非常に
強記な僧の話は、和漢諸方に古来類話が多い。今ほぼその話を添えられた本人どもの時代....
「日本の頭脳調べ」より 著者:戸坂潤
物であるが、結局に於て相当常識的な俗物なのではないか、というような気がする。博覧
強記で土俗学から印度哲学から言語学から何から何まで行くとして可ならざるなき底の学....