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強請る
「強請る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強請るの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
スマスに貰ったマントのように小羽を動かし、胸毛をふよふよと揺がせて、こう仰向いて
強請ると、あいよ、と言った顔色で、チチッ、チチッと幾度もお飯粒を嘴から含めて遣る....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
み、 「今度八丁堀の私の内へ遊びに来ておくんなせえ。一番私がね、嚊々左衛門に酒を
強請る呼吸というのをお目にかけまさ。」 「女房が寄せつけやしまい、第一|吃驚する....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
を知って、車夫が空で駆下りた時、足の爪を轢かれたとか何とか、因縁を着けて、端銭を
強請るんであろうと思った。 しかし言種が変だから、 (何の車?)ともう一度……....
「縮図」より 著者:徳田秋声
た。腕に綯りをかけるといっても、銀子は倉持を搾る気はなく、お神が決めたもの以上に
強請るのでもなく、未婚の男でこれと思うようなものも、めったにないので、千葉で挫折....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ていたが、安吉の無心は際限がなかった。かれは本所の木賃宿に転がっていて、お元から
強請る金を酒と女に遣い果たすと、すぐに又お鉄をよび出して来た。お元も嫁の身の上で....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ばかり。大塚の場末の――俥がその辻まで来ると、もう郡部だといって必ず賃銀の増加を
強請る――馬方の通る町筋を、奥へ引込んだ格子戸わきの、三畳の小部屋で。……ああ、....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
、私などもその話を聞きました当座は、もうもう貴方。」 と黙って聞いていた判事に
強請るがごとく、 「お可煩くはいらっしゃいませんか、」 「悉しく聞こうよ。」 ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
たがね。)それだもんだから、どうしてもあの女の古い人力車と苦力とを手に入れたいと
強請るのでね。僕は一種の病的趣味だと言っているのだが、まあ奥方の言う通りにしたと....
「木曽の旅人」より 著者:岡本綺堂
がたりを聞き出そうとした、その期待は見事に裏切られてしまったのです。それでも私は
強請るようにしつこく訊きました。 「しかし五年もそんな山奥にいては、一度や二度は....
「『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
き知って言上した。 『叔母に直接談判したところで、易々とは手離すまい。よし彼奴を
強請るに限る』 と、心をきめてひとりでにやにやとした。そして斉正が登城すると政....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
披露どころか。私の方から、顔出しもすりゃ、挨拶にも廻って、魚市で、お悦さんに鮒を
強請る隙に、祝儀づつみの十や十五は懐中へ入れて帰って、トラホームの療治代ぐらい、....