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強震
「強震〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強震の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
かで、最も強い地震としていつまでも記憶に残っているのは、明治二十七年六月二十日の
強震である。晴れた日の午後一時頃と記憶しているが、これも随分ひどい揺れ方で、市内....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
にとって、この報知は全く他事ではなかった。もっとも、馬籠のような山地でもかなりの
強震を感じて、最初にどしんと来た時は皆|屋外へ飛び出したほどであった。それからの....
「怪異考」より 著者:寺田寅彦
大地震の年代差から考えて、今後数十年ないし百年の間に起こりはしないかと考えられる
強震が実際起こるとすれば、その前後に何事かありはしないかという暗示を次の代の人々....
「時事雑感」より 著者:寺田寅彦
よく考え直してみなければならぬと思うのである。 地震国防 伊豆地方が
強震に襲われた。四日目に日帰りで三島町まで見学に出かけた。三島駅でおりて見たが瓦....
「映画の世界像」より 著者:寺田寅彦
は一オクテーヴだけ高くあるいは低くなってしまうのである。東京市民を驚かせるような
強震が二日に一度三日に一度ずつ襲って来るとしたらどうであろうか、市内の家屋構造は....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
十月の地震は、山城、大和の両国が強く、奈良では東大寺の巨鐘が落ちた。山城、大和の
強震は、その後寛治五年にも永長元年にも治承元年にもあって、東大寺に災してまた巨鐘....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ばかりを六十年もかかる。ところが、温霧谷の先生ときたら、化物以上だからね。猛速、
強震動を発し、登行者を苦しめる。突然、数丈もある氷塔が頭上に落ちてくるだろう。ま....
「静岡地震被害見学記」より 著者:寺田寅彦
朝東京駅発姫路行に乗って被害の様子を見に行った。 三島辺まで来ても一向どこにも
強震などあったらしい様子は見えない。静岡が丸潰れになるほどなら三島あたりでもこれ....
「震災日記より」より 著者:寺田寅彦
直感されたので恐ろしいという感じはすぐになくなってしまった。そうして、この珍しい
強震の振動の経過を出来るだけ精しく観察しようと思って骨を折っていた。 主要動が....
「おとずれ」より 著者:国木田独歩
りぬ。四辺の家々より起こる叫び声、泣き声、遠かたに響く騒然たる物音、げにまれなる
強震なり。 待てど二郎十蔵ともに出で来たらず、口々に宮本宮本、十蔵早く出でよと....
「自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
雑に起り、場合によりては毎回地震の強度は微弱なる事もあるべく、また時にはその中に
強震を生ずる事もあるべし。かくのごとき差別が偶然的局部的の異同に支配さるるとせば....
「日記」より 著者:宮本百合子
二題でも書こうかと思いつく。 十二月九日(金曜) 新聞を見ると、二十八年以来の
強震とある。 『家庭界』と云うのに送る小品を手入れ、発送してしまう。 ふと心に....
「牢獄の半日」より 著者:葉山嘉樹
色と称する土色である。 心は真紅の焔を吐く。 昼過――監獄の飯は早いのだ――
強震あり。全被告、声を合せ、涙を垂れて、開扉を頼んだが、看守はいつも頻繁に巡るの....
「風呂を買うまで」より 著者:岡本綺堂
な気分になった。 麻布で今年の正月をむかえたわたしは、その十五日に再びかなりの
強震に逢った。去年の大震で傷んでいる家屋が更に破損して、長く住むには堪えられなく....
「火に追われて」より 著者:岡本綺堂
かで、最も強い地震としていつまでも記憶に残っているのは、明治二十七年六月二十日の
強震である。晴れた日の午後一時頃と記憶しているが、これも随分ひどい揺れ方で、市内....