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弾ませる
「弾ませる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弾ませるの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
監獄……。未決に……」 はいっているのだと、ケロリとした顔で言ったが、ふと声を
弾ませると、 「――未決にはいっていると、金が要るねン。差入れせんならんし、看守....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
あなたの空虚は――照らしているものの空虚――存在の意識を確めさせる空虚――夢中で
弾ませる空虚――自然に在っては、微かな風に吹かれているときの花の茎に認められ――....
「黄昏」より 著者:宮本百合子
らないで立っている娘の廻りを、おくめは、四畳半一杯に動き廻った。 そして、息を
弾ませるようにして、せかせかと、古風な下着の襟がちぐはぐに出過た胸元に、黒繻子の....
「足の裏」より 著者:蘭郁二郎
成であろう) 景岡は夢みるように、手を振って、幻を掴み乍ら、激しい鼓動に、息を
弾ませるのでした。 × まこと、其の期待は、見事適中したというもの....
「光は影を」より 著者:岸田国士
時でも、実に巧妙な味と色彩のとり合せで、ありふれた料理を引きたゝせ、みなの食欲を
弾ませる術を心得ていた。母は、若い頃の写真でみると、下町風の美人という型である。....