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当てずっぽう
「当てずっぽう〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
当てずっぽうの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を目がけて投げ付けた。いわゆる闇夜の礫で、もちろん確かな的は見えないのであるが、
当てずっぽうに投げ付ける小石がぱらぱらと飛んで、怪しい声の主をおびやかしたらしく....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
そして、そうこうしている間に、原書の辞書の方もいい加減分るようになり、子供雑誌も
当てずっぽうに判読するようになった。 学校にはいった幾日目かの最初の土曜日に、....
「S岬西洋婦人絞殺事件」より 著者:夢野久作
精通している上に、そうした汐時と、汐先の加減を十分知り抜いていない限り、ずいぶん
当てずっぽうな冒険的な遣り方で成功したものと考えなければならなかった。のみならず....
「白い壁」より 著者:本庄陸男
うんだからな」 窓側の一番前にいるさい槌頭の阿部が、その時がたがた立ちあがり、
当てずっぽうに杉本を呼ぶのであった。 「先生え? 先生!」 「うるせえ、すっこん....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
れだけしか進歩しないというのだから珍しい。生き死にがどうやら分るだけであとは石を
当てずっぽうにベタベタ並べていて、それでどこが面白いのかヨソ目には見当もつかない....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
、念には念を入れてお蔦という女をもう少し洗ってみたい文次一人の心持ちもあった。半
当てずっぽうにしょっぴいて来て「さあ、申し上げろ。申し上げねえか」と番屋の薄縁へ....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
ーヴィー・ボリースィチの姿を、どこそこで見かけた、いやどこそこで見かけたなどと、
当てずっぽうを言いだす者も出てきたが、それでもやっぱり戻ってはこず、第一どうした....
「城」より 著者:カフカフランツ
の男ですよ」と、村長はいった。
「私は彼の細君のことも知っています」と、Kは少し
当てずっぽうにいってみた。
「それはありうることです」と、村長はいって、口をつぐ....
「一九三七年を送る日本」より 著者:戸坂潤
うなことが一時問題になったが、元来科学主義などという言葉は、今日何の役にも立たぬ
当てずっぽうの言葉で、科学的精神を歪めて云い表わしたものにしか過ぎなかったろう(....
「所謂批評の「科学性」についての考察」より 著者:戸坂潤
にあてずっぽうな噂話しにすぎないかを示すものであるが、氏のような批評家がこういう
当てずっぽうを書くのも、今云ったような「科学的批評」についての常識が余波として残....