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「当事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

当事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
》をするか、さもなければもっと莫迦莫迦しい復讐的精神を発揮しますよ。しかもそれを当事者自身は何か英雄的行為のようにうぬ惚《ぼ》れ切ってするのですからね。けれども....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
ました。それは前に掲げました実例通り、ドッペルゲンゲルの出現は、屡々《しばしば》当事者の死を予告するからでございます。しかし、その不安の中《なか》にも、一月ばか....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
のために満腔《まんこう》の同情を表《ひょう》すると共に、賢明なる三菱《みつびし》当事者のために夫人の便宜《べんぎ》を考慮するに吝《やぶさ》かならざらんことを切望....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
》すほど、手に入っていない罪だろうと思います。何故と云えば一二年以前、この事件の当事者が、ある夏の夜私と差向いで、こうこう云う不思議に出遇った事があると、詳しい....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
肖像でもなく、民衆の投影でもなく、粗雑な不明瞭な重ね写真に過ぎない。そしてそれは当事者なる政治家その人の一生を無価値にし、民衆全体の進歩を阻止し、事業そのものは....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
ったようなものの特色は、著しく静かでほとんど無為に似た形式をとりながら、その実、当事者間には激しい精神の交渉、切磋、琢磨がつづけられ、無言のうちに指導効果が刻々....
深夜の市長」より 著者:海野十三
猛虎の如く吠える。…… 「……土地払下案について重大なる質問をしたのに、市長及び当事者が答弁をしないとは何事であるか。剰さえ、吾等市民代表者の切なる要求を斥け、....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
危機を、間一髪に、救ったのだった。その内容については、司令官と中佐と、外に数名の当事者以外には、誰も知らないことで、筆者も、それ以上、書くことを許されないのであ....
海底大陸」より 著者:海野十三
いの声をききつけると、顔色がさっと青くなった。 そうでもあろう。 メリー号の当事者として、ロロー殿下を軟禁程度にして、おみやげに祖国へひっぱってきたつもりで....
河明り」より 著者:岡本かの子
その男に対してふいふいと湧き出して来て、少し胸が苦しいくらいになる。恐らくこれは当事者の娘が考えたり、感じねばならないことだろうにと、私は私の心の変態の働きに、....
ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
て、千太郎は万吉郎と名乗って、年上のヒルミ夫人のお伽をするようになったのである。当事者を除いては、誰もこの大秘密を知る者はない。もちろん警察でも、まさか千太郎が....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
れを読むと胸が切って、なお目が冴えて寝られなくなります。」 「何を言わっしゃる、当事もない、膝栗毛を見て泣くものがあろうかい。私が事を言わっしゃる、其許がよっぽ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
或る霊が初めて通信を試みるとか、又は特に通信を強調する必要を感じた場合とかには、当事者が親ら筆を執るのであった。 『但し、本書に収録された通信は、全部がイムペレ....
金山揷話」より 著者:大鹿卓
て、地響うって転り落ちた。 彼等鉱山師達は住友へ鉱区を譲渡したのだった。住友の当事者は、山代金を渡すとき、北海道まで大金を持参するのは途中の危険もおもんぱから....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
してイタリアに於ける作戦計画を立案した事がある。 ナポレオンの立案せる計画は、当事者から即ち旧式用兵術の人々からは狂気者の計画と称して実行不可能のものと見られ....