当処[語句情報] » 当処

「当処〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

当処の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
勿論、草原や畑道をむやみに駈けまわったが、どこからも左内の返事は聞かれなかった。当処も無しに駈けつづけて、二人は疲れ果てた。 「もう仕方が無い。道場へ帰って提灯....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
に笙の笛、こっちあ小児だ、なあ、阿媽。……いや、女房さん、それにしても何かね、御当処は、この桑名と云う所は、按摩の多い所かね。」と笛の音に瞳がちらつく。 「あん....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
て湯を立ってくれました。 由「旦那|私は雷にゃア驚きましたが、お湯へ入れただけは当処も中々気が利いてますね」 幸「ウン此処の家は宜く手当が行届くねえ」 由「大届....
役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
からしめる苦心に向かっては大いに敬意を表します。しかし、さらばといって、自己の不当処置をかばう盾として法律を使うことは絶対に許されない。なぜならば、かくのごとき....
火葬と大蔵」より 著者:喜田貞吉
家人の来り取るなくはこれを焼けとか、軍防令に、行軍の際兵士以上身死せば、その屍は当処に焼き埋めよとか、防人道に在って身死せば、便に随い棺を給して焼き埋めよとかい....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ころにはずれることなく、ちゃんと当て嵌って行く。何をしても大丈夫だ。結果はすべて当処(本当のところ)に触れて行く。軽からず重からざる心の使い方。速過ぎず遅過ぎぬ....
三国志」より 著者:吉川英治
、司馬懿仲達は西涼の兵馬数万を華やかに整えて、魏帝の輦を、安邑の地に出迎えるべく当処を立ってきた。すると誰からともなく、 「すわや司馬懿が、十万の勢をひきいて、....