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「当地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

当地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ベルトの著書の“Strenuous Life”を訳してみた言葉です。今この言葉は当地の流行語になっています)に備えるために筆を止めねばなりません。この手紙はあな....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
、土間に棄てた、その手をぐいと掴《つか》んで、指を揉《も》み、 「何時《いつ》、当地《こっち》へ。」 「二、三日前さ。」 「雑《ざっ》と十四、五年になりますな。....
春昼」より 著者:泉鏡花
、遠い処は九州|西国あたりから、聞伝えて巡礼なさるのがあります処、この方たちが、当地へござって、この近辺で聞かれますると、つい知らぬものが多くて、大きに迷うなぞ....
女客」より 著者:泉鏡花
あの焼あとというものは、どういうわけだか、恐しく蚊が酷い。まだその騒ぎの無い内、当地で、本郷のね、春木町の裏長屋を借りて、夥間と自炊をしたことがありましたっけが....
南地心中」より 著者:泉鏡花
て一件は。それ、奴を一人、お供に連れて、」 「奴を……十五六の小間使だぜ。」 「当地じゃ、奴ッてそう言います。島田|髷に白丈長をピンと刎ねた、小凜々しい。お約束....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
橋の築地までは、そうだね、ここから、ずっと見て、向うの海まではあるだろう。今度、当地へ来がけに、歯が疼んで、馴染の歯科医へ行ったとお思い。その築地は、というと、....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
姿じゃった。 けれども、到底尋常では望みのかなわぬことを悟ったですから、こんど当地の別荘をおなごりに、貴女のお傍を離れるに就いて、非常な手段を用いたですよ。 ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
わし、黙って莞爾して、また陳立てる。 「さあさあ召して下さい、召して下さいよ。御当地は薬が名物、津々浦々までも効能が行渡るんでございますがね、こればかりは看板を....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
それは水に溺れた五|歳位の男の児の生命を助けたお話でございます。 その小供は相当地位のある人……たしか旗本とか申す身分の人の悴でございまして、平生は江戸住いな....
頭髪の故事」より 著者:井上紅梅
だ。しかもそれが彼等に対して一番よくわかるのだ。 宣統《せんとう》初年わたしは当地で某中学の校長を勤めていたが、同僚には嫌われ、官僚には警戒され、終日|氷倉《....
初雪」より 著者:秋田滋
かりを念じている次第だ。お前も早くここへ帰って来たく思っていることだろうが、余り当地を恋しがらないで、くれぐれも養生をしてくれ。二三日前から当地はめッきり寒くな....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
うとも明日の演能に、今夜までおいでのない法は断じてない、ただ捜せ、捜すと極めて、当地第一の料亭、某楼に、橘八郎先生歓迎の席を設けて、縉紳貴夫人、あまた、かつは主....
妖怪談」より 著者:井上円了
てよいやら一向分かりませぬから、皆様の御注文はいれられませぬ。全体、天狗のことは当地が本家本元でありますから、ただ今お話をいたしませんでも、定めし諸君らの方がく....
西航日録」より 著者:井上円了
は舌を出だすものあり。出舌はチベットの最敬礼なりという。笑うべきの至りなり。氏は当地にあるラマ寺の住職に余を紹介し、これ愚僧の師匠なりといいたれば、住職すなわち....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
を張らず。別にシナ街あり、日本街あり、四百人前後の日本人、なおここに住すという。当地の風俗として第一に旅人の目に映ずるものは、婦人の服装なり。その両袖の張りたる....