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「形体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

形体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俘囚」より 著者:海野十三
》な姿をしたものは無いだろう。 「みなさん。これは博士の論文にある人間の最小整理形体《さいしょうせいりけいたい》です。つまり二つある肺は一つにし、胃袋は取り去っ....
放送された遺言」より 著者:海野十三
の世界が他の遊星と衝突し、われもかれもが煙のごとくに飛散して消滅するときがこの球形体の最後であろうが、それはおそらく今から数百億年後のことであろうという。しかし....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
本主義の根拠地となっている。その為めには、縦令愛の失われた男女の間にも、家族たる形体を固守せしめる必要がある。それ故に家族の分散は社会が最も忌み嫌うところのもの....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
民があると信じ、また太陽黒点は、太陽の空に浮ぶ輝く雲の隙間から折々見える太陽の固形体の一部だと信じていたくらいである。この種の空想の中でも最も著しいものは恐らく....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
えて抜かないばかり、柱に、えいとこさで凭懸る、と畳半畳だぶだぶと腰の周囲に隠れる形体。けれども有名な琴の師匠で、芸は嬉しい。紺地の素袍に、烏帽子を着けて、十三|....
海底大陸」より 著者:海野十三
あろう。われわれ人間と同種の海底超人たちが、なぜ、あのようにわれわれとはちがった形体をもっているのであろうか。われわれとちがって、むしろ軟体動物にちかい肢体をも....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の室はほとんど密閉された函室に等しく、したがって、私服の眼から外れて、いやしくも形体を具えた生物なら、出入は絶対不可能であるに相違なかったのである。法水は聴取を....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
!」 破鐘のごときその大音、哄と響いた。目くるめいて、魂遠くなるほどに、大魔の形体、片隅の暗がりへ吸込まれたようにすッと退いた、が遥に小さく、およそ蛍の火ばか....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
なかったのだ。所が、そう云う不可解現象の象徴とでも云いたいものがある。顔面にその形体化したものが現われているよ。どうだろう、この表情は聖画等の殉教者特有のもので....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
釘があるばかりで、ほかには何物もなかった。さらに壁を叩いてみたが、それは確かに固形体で、外は建物の壁になっていた。 これでまず家じゅうの見分を終わって、わたし....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
い。そうなると、私の立場は非常に入り組んだ困難なものになりました。ふたたび元の無形体に立ちかえる力もなく、さりとて生きている人の幽霊になり済ます権利もないという....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
あの最後の夜、貴方は私達を前にして、斯う云う言葉を仰言いましたわね。この劇場には形体も美もなく、云わば、幇間は如何なるものであるかと云う画幅に過ぎない――と」 ....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
あり。かく機糸を断たれしことは、一回のみにあらず数回ありしかど、だれもかつてその形体を見しことなく、あたかも無形的死霊あるいは生霊のごときものありて、暗中になす....
絶望より生ずる文芸」より 著者:小川未明
れも極めて物質的、具体的のものをのみ云うのは褊狭ではあるまいか、吾人は何程立派な形体があればとて此れを取扱うに生命なき場合は、決してそれを現実とは思わないのであ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
る命令、周到なる監督、およびその感化力と相俟って能くその目的を達し、衷心より出で形体に現われ、遂に弾丸雨飛の間に於て甘んじて身体を上官に致し、一意その指揮に従う....