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「形貌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

形貌の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二十世紀旗手」より 著者:太宰治
三十枚。全文|省略《カット》。) 八唱 憤怒《ふんぬ》は愛慾の至高の形貌《けいぼう》にして、云々 「ちょっと旅行していました留守に原稿やら、度々の....
人間失格」より 著者:太宰治
のです。竹一の無智なお世辞が、いまわしい予言として、なまなまと生きて来て、不吉な形貌を呈するようになったのは、更にそれから、数年経った後の事でありました。 竹....
十二支考」より 著者:南方熊楠
日すなわち自ら還り、説くに虎初め取る時、一官府に至り、一人几に憑《よ》るを見る、形貌壮偉、侍従四十人、いいて曰く、われ汝をして数術の法を知らしめんと欲すと、留ま....
十二支考」より 著者:南方熊楠
し居るが、概要はこうだ。室羅伐《スラヴァスチ》城の大長者の妻が姙《はら》んだ日、形貌《かお》非常に光彩《つや》あり、産んだ女児がなかなかの美人で、生まるる日室内....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
》が模糊《もこ》たる曙《あけぼの》から浮き出す。すべてが明確になる、色彩の調和も形貌の輪郭も。その作品を完成させんがために、一身のあらゆる資力が徴集される。記憶....
エトナ」より 著者:野上豊一郎
て、強烈な陽光が燦々と降り濺《そそ》ぎ、その下に骨ばった火山系の山彙が変化の多い形貌で展開し、古い石造の家屋が密集したり、散在したりして、橄欖・扁桃・柘榴・ぬる....
処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
われているが、純粋のアラビア人はエジプトには殆んど見られない)とはまるでちがった形貌である。 私はそういったコプトがキリスト世紀の初期にニルの沿岸にすでに堅固....
レンブラントの国」より 著者:野上豊一郎
ムとかの海港都市は、近世初期のオランダ海運業の隆盛と共に発展した土地だけあって、形貌からいっても実質からいっても、一種の国際都市的特色を持っていて、ある意味では....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
の deformans は畸形あるいは不恰好というような意味で、それはその菌体の形貌に基づいたものである。そしてそれをアスナロノヒジキと呼んだが、しかしヒジキの....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
も現ずる。そうして衆生を度脱し、衆生に無畏を施す。――かくのごとき菩薩はいかなる形貌を供えていなくてはならないか。まず第一にそれは人間離れのした、超人的な威厳を....
良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
感ずるところを一応述べさして貰うこととする。 良寛様の書、それは品質に見ても、形貌すなわち書風に見ても、容易にあり得ない、素晴らしい良能の美書というべきである....
私本太平記」より 著者:吉川英治
それにせよ金剛山をめぐるわずかな一地方に、五万余という人口の急増率は、山河の形貌も変え、住民の生態をさえ根こそぎ覆していたことだろう。 また、いわゆる戦争....