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彦右衛門
「彦右衛門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
彦右衛門の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
らっ! また、いつもの癇癪だ)と、家来たちは目を見合わせて、二人の江戸家老、安井
彦右衛門と藤井又右衛門の部屋へ走って行った。 内匠頭は、女どもに長上下《ながか....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
。その乗り降りの旅人を座頭は一々に詮議しているのである。 「もし、このなかに野村
彦右衛門というお人はおいでなされぬか。」 野村
彦右衛門――侍らしい苗字であるが....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
応仁の乱が起こり「なれや知る都は野辺の夕|雲雀あがるを見ても落つる涙を」と、飯尾
彦右衛門をして嘆かせたほどに、京都一円荒れてしまっては、暢気そうに京都に止まって....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
蔵が立っているからで、それを見せようとしたのであった。 案内役は勘定奉行、北村
彦右衛門と云って五十歳、思慮に富んだ武士であった。 こうして一之蔵へ差しかかっ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
名も出ていた。八歳になる忰の桃丸、三歳になる兼吉の名も出ていた。それから、武田|
彦右衛門の忰で十二歳になる三郎、十歳になる二男の金四郎、八歳になる三男の熊五郎の....
「堺事件」より 著者:森鴎外
組み立てる。先手は両藩の下役人数人で、次に兵卒数人が続く。次は細川藩の留守居馬場
彦右衛門、同藩の隊長山川亀太郎、浅野藩の重役渡辺|競の三人である。陣笠|小袴で馬....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
し、これも武装をした一人の使者が眼前に現われました。 「石田治部少輔の家来、柏原
彦右衛門にござりまする」 使者の者がこう言って頭を下げる。刑部少輔吉隆は頷《う....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
いった。そこで長崎の両奉行から城主に出動の命令があった。 大村藩では、家老大村
彦右衛門を大将に、家士の全員、諸村の代官所属の全員、小給、足軽、長柄の者は言うま....
「瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
誅《ちゅう》し、豊臣秀吉《とよとみひでよし》が織田|信孝《のぶたか》の賊臣|桑田
彦右衛門《くわたひこえもん》の挙動《きょどう》を悦《よろこ》ばず、不忠不義者、世....
「真間の手古奈」より 著者:国枝史郎
左衛門の前へ穏かに坐って、左衛門と一緒に茶を喫し、長閑に話していた泉谷の主の、
彦右衛門という人物は、こう左衛門にいった後で、その憐れな伝説を、古雅な言葉つきで....
「大谷刑部」より 著者:吉川英治
を誘いあわすためであった。――ところが、その使者と共に、何用か、三成の家臣|樫原
彦右衛門が伺候したというので、奥へ立ちながら、刑部は、 「はて?」 と、考えて....
「茶漬三略」より 著者:吉川英治
い世の中には、誰か真を知っている者がどこかにあるもので、ここに、阿波徳島の蜂須賀
彦右衛門|家政のお抱え鎧師に、柾木宗一という者があったが、この宗一の母の口から、....