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彫工
「彫工〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
彫工の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「細木香以」より 著者:森鴎外
て、声威を張り儀容を飾る具となすように、藤次郎は俳諧師、狂歌師、狂言作者、書家、
彫工、画工と交って、その多数を待つことほとんど幇間と択ぶことが無かった。父竜池は....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ながら選択に苦しみますが、先に日本美術協会の話をしたから、引き続き、ついでに東京
彫工会のことについて話します。 東京
彫工会というものの出来たのは、妙なことが動....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
とであったと思います。そこで、大森、塩田、前田などの学者側の人と相談をして「東京
彫工会」と命名したのでありました。 内部の献立が悉皆出来上がり、会名が附いたの....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ってくれました。そして井生村でこの会は二、三回催されました。 こういう風に東京
彫工会の成立が予期以上に盛大でありましたので、形勢全く一変し、東京の彫刻界を風靡....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ちょうどこの
彫工会発会当時前後は私は西町にいました。 その節、彼の三河屋の老人と心やすくな....
「おせん」より 著者:邦枝完二
とつ出来ずにいた、日本橋通油町の紙問屋橘屋徳兵衛の若旦那徳太郎と、浮世絵師春信の
彫工松五|郎の眼は、釘着けにされたように、夕顔の下から離れなかった。 が、よも....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
はいずれも首尾よく納まりました。それから暫くすると、今度は御学問所の欄間で蝙蝠を
彫工会の方へ御命じになって、大勢で一つずつ彫れという命令。つまり合作であります。....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ころに柱があってその装飾として四頭の狆を彫れという御命令であった。 これは東京
彫工会へ御命令になったので、木彫りで出来るのではなく、鋳金となって据えられるので....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
は古来から無上のものとなっている。荒けずりから仕上げに掛かり、悉皆出来上がって、
彫工会へ納めました。 木型が出来ましたので、大島如雲氏はそれを原型として鋳金に....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
までは牙彫師の鵜沢柳月という人が住んでいたのだということでした。 この人は先に
彫工会の成り立ちの処で話しました谷中派の方の親方株の牙彫師で、弟子の三、四人も置....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
う歌の所であります。薄肉で横二尺以上、縦四尺以上でなかなかよく出来ました。これは
彫工会であったか、美術協会であったか、ちょっと忘れましたが、いずれかへ出して好評....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
内国勧業博覧会が開かれた時、私は農商務省の方からは審査員を嘱托され、個人としては
彫工会の役員として当会に出張したのでしたが、その時山崎氏の作は出品されていました....
「浮世絵画家の肉筆」より 著者:上村松園
なりますと、とても暢び暢びとした、繊巧なものになっております。これなどは確かに、
彫工の水際立った手際が、線条をあれまでに活かして柔げたものであろうという判断が下....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
こは渠について言うべき機会らしい。小山夏吉は工人にして、飾職の上手である。金属の
彫工、細工人。この業は、絵画、彫刻のごとく、はしけやけき芸術ほど人に知られない。....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
のむ疑惑の目の前に、それから、涙をこぼしながら、侏儒の話すことであった。 泰西
彫工の鏤刻、かがやかしい白金のマリヤ像肉彫の笄。 ――ごらん下さいまし、これが....