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「彫師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

彫師の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
りを求めたいと、かねがね願っているのだ。絵の道であれ、刀|鍛冶《かじ》であれ、牙彫師《げぼりし》から、腰元彫りの名人――まあ、江戸一といわれる人間で、わしの許《....
回想録」より 著者:高村光太郎
からでなければならぬものがあって、それを絶やさず、どうやら繋いで来た訳である。宮彫師だの彫金の方の人達がそうであり、又根附彫や仏師などの中にもそういう人達はいた....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
は下谷北清島町に生まれ、光明氏もやはり下谷で、北清島町からは何程もない稲荷町の宮彫師石川家に生まれた人です(稲荷町は行徳寺の稲荷と柳の稲荷と両つあるが、光明氏は....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
御相談を受けて私もその席上にあってこの話を聴いていたことであったが、元来、私は牙彫師でないのにかかわらず、この会合の仲間に這入って来ているので、或る人などは、高....
「マリー・ロオジェ事件」の研究」より 著者:小酒井不木
というに、以前ナッソー街一二九番地に住んでいたモース(小説ではマンネエ)という木彫師が犯人嫌疑者として逮捕されたことである。彼はマッサチューセット州ウースターか....
おせん」より 著者:邦枝完二
けてくんねえ」 どこかで一|杯引っかけて来た、酔いの廻った舌であろう。声は確に彫師の松五|郎であった。 「ふふふふ。とうとう寄りゃがったな」 首をすくめなが....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
があったり仕事部屋があったりする処は妙だと、近所の人に聞いて見ると、これまでは牙彫師の鵜沢柳月という人が住んでいたのだということでした。 この人は先に彫工会の....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
であります。随分、前途有望の身で、途中で斃れた弟子があります。矢沢陸太郎(或る牙彫師の弟)、今岡吉蔵、角田新之助、野房義平などいう人はいずれも修業盛りで死んでし....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
ねえが、相手はたかが女じゃねえか。女に負けてのめのめ逃げ出して来るなんざ、当時|彫師の名折ンなるぜ」 「ところが師匠、お前さんは相手を見ねえからそんな豪勢な口を....
雪柳」より 著者:泉鏡花
咽笛を圧伏せるようにゃ、気精を揉んだは何のためや、お冬おのれが、ここな、この、木彫師、直槙。」 私は呼吸を詰めた。 「小山さんじゃ。まだその時は牡、とはいうま....
私本太平記」より 著者:吉川英治
長屋の端から、順に戸毎を覗きこみ。 「おいおい、鍍金師、仕事は中止だ。塗師も彫師も糸縒も染革仕事も、一さい合財、この間の註文仕事は、みな見合せだよ。……すば....