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影の形に添うよう
「影の形に添うよう〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
影の形に添うようの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
を逃れて、二重の仇を討つかの二つより外ない。足腰の立つ間は、よしやお暇が出ても、
影の形に添うように離れぬと云うのであった。 さすがの九郎右衛門も詞の返しようが....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
たかもしれない。供の佐吉にも感謝していい。雨の日も風の日も長い道中を一緒にして、
影の形に添うように何くれと主人の身をいたわりながら、ここまでやって来たのも佐吉だ....
「我に叛く」より 著者:宮本百合子
好きなものが取入れられた。風呂さえ毎晩、ゆき子のために、火を入れられた。そして、
影の形に添うように、母は、飽きない話の無尽蔵で、娘を賑わした。ゆき子はこの時にな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
その南条力と向き合って、これは枯草の上に両脚を投げ出しているのは、いつもこの男と
影の形に添うように、離れたことのない五十嵐甲子雄《いがらしきねお》であります。甲....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
間《あい》の山《やま》のお君にとっては、唯一無二の愛犬であったムク犬であります。
影の形に添うように、お君の後ろにもムク犬がなければならなかったのに、それが向岳寺....
「首頂戴」より 著者:国枝史郎
西を横行したのは、それから間もなくのことであった。火術を使うという評判であった。
影の形に添うように、美人が付いているという評判でもあった。 (緑林黒白ニ曰ク)大....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
なしに踊る訳にも行かないのでございます。――踊り手と、後見とが一つになりまして、
影の形に添うようにしなければならないのでございます。半四郎師匠も、勿論、こうした....