彼我[語句情報] » 彼我

「彼我〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

彼我の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
将軍」より 著者:芥川竜之介
じょうだん》に答えなかった。 何時間かの後《のち》、この歩兵陣地の上には、もう彼我《ひが》の砲弾が、凄《すさ》まじい唸《うな》りを飛ばせていた。目の前に聳えた....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
成したが、彼のこの表はかのプトレマイオスのものよりもずっと価値の高いものとされ、彼我ともに古代から伝わったものの中で最も良いものとされている。彼はまた今日のいわ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
農軍を撃破し、本日四時を以てニコリスクを去る十五キロの地点にまで進出せり。目下、彼我の空軍並に機械軍の間に、激烈なる戦闘を交えつつあり。就中、右翼|竜山師団は一....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
て敵塁に躍り入り、忽ちにして三塁を陥し入れた。薩軍は支えずして、逃れたが、しかし彼我百五十米位で止り、樹木や岩石に拠って猛射するので、官軍の斃れるものが二百余に....
近時政論考」より 著者:陸羯南
に自由と謂い、諸法己によりて存す、ゆえに自主と謂う、自由なるものは身心の主にして彼我の性法なり、自由なるものは世間の義にして自他の常情なり」云々と。これ人民の自....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
た。そこでいよいよここに、○○国境を新戦場として、互《たがい》に誇《ほこ》りあう彼我《ひが》の精鋭機械化兵団が、大勝《たいしょう》か全滅《ぜんめつ》かの、乾坤《....
独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
隙間を行くものではあるが、こいつを何千何万|隻とぶっ放すと、彼岸に達するまでに、彼我の水上艦艇に突き当るから、直ちに警報を発せられてしまう。従ってドイツ本土上陸....
火星兵団」より 著者:海野十三
それから蟻田博士なども、きっと、おとなしくなるだろう」 そう言っている時にも、彼我の砲弾は盛にとびかい、その爆発音は天地をふるわせ、硝煙はますますこくなって、....
人造人間事件」より 著者:海野十三
は、将来戦を演出しているものだった。東京市民は空襲警報にしきりと脅え、太平洋では彼我の海戦部隊が微妙なる戦機を狙っているという場面であった。戦争は果して起るので....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
かせているのであった。 殷々たる砲声が、前方の海面に轟きはじめた。 いよいよ彼我の砲撃戦がはじまった。こうなっては、飛行島大戦隊も逃げるわけにゆかない。 ....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
間も兇暴の有尾人種は蕃人特有の狡猾さをもって一歩一歩私達に近寄って来た。こうして彼我の間隔が十間余になった時、彼らは一斉に立ち上がった。何んという立派な体格であ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
でる時はほぼ輪廓を掴んでるように思うが、細かに脈絡を尋ねる時は筋道が交錯していて彼我の関係を容易に弁識し難い個処がある。総じて複雑した脚色は当の作者自身といえど....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
無論、そんな姑息の方法では根深い誤解を除く事はとても出来ないかも知れんが、少くも彼我国際間の融和を計るには日本の文明を紹介するが有力なる一手段である。自分が露西....
西航日録」より 著者:井上円了
も可ならん。されど城内の不潔にいたりては、実に言語道断なり。余、先年ここに遊び、彼我両国を比較して、「シナ人の心は黄河とともに濁り、日本人の心は富峰とともにきよ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
分経験した事である。満州事変頃は両国の戦争力相伯仲していたが、僅かに数年のうちに彼我戦力の差に隔りを見た事がその後の東亜不安の根本原因である。 速やかに我らは....