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往生
「往生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
往生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
叫んだ。
「うそをつけ。――おのれにたばかれるような阿呆《あほう》と思うか。――
往生ぎわの悪いおやじじゃ。」
侍たちは、口々にののしりながら、早くも太刀《たち....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
怪我をしてさえ、手を合せて、随喜するほどの老爺《おやじ》じゃ。轍《わだち》の下に
往生を遂げたら、聖衆《しょうじゅ》の来迎《らいごう》を受けたにも増して、難有《あ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
した。もっともこれは六十本目にテエブルの下へ転《ころ》げ落ちるが早いか、たちまち
往生してしまいましたが。
僕はある月のいい晩、詩人のトックと肘《ひじ》を組んだ....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
は現にわたしを……
神将 (憤然《ふんぜん》と)この戟《ほこ》を食《く》らって
往生《おうじょう》しろ! (使に飛びかかる)
使 助けてくれえ! (消え失せる....
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
なった。
「いや、あなた方ばかりでなく、どの作家や画家でも、測定器にかかっちゃ、
往生《おうじょう》です。とてもまやかしは利《き》きませんからな。いくら自分で、自....
「竜」より 著者:芥川竜之介
、『わしもこの年じゃで、竜王《りゅうおう》の御姿をたった一目拝みさえすれば、もう
往生しても本望じゃ。』と、剛情にも腰を据えて、甥の申す事などには耳を借そうとも致....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
恋ばかりではない。たとえばチブスの患者などのビスケットを一つ食った為に知れ切った
往生を遂げたりするのは食慾も死よりは強い証拠である。食慾の外にも数え挙げれば、愛....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
う大嗔恚《だいしんい》を起すようでは、現世利益《げんぜりやく》はともかくも、後生
往生《ごしょうおうじょう》は覚束《おぼつか》ないものじゃ。――が、その内に困まっ....
「或る女」より 著者:有島武郎
もあなたは思っていらっしゃるの。あなたや愛子に看護してもらえばだれでもありがたい
往生《おうじょう》ができましょうよ。ほんとうに貞世は仕合わせな子でした。……おゝ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
分だが、そいつも承知で乗ってるからにゃ、他様の足を踏みゃ、引摺下される御法だ、と
往生してよ。」 と、車掌にひょこと頭を下げて、 「へいこら、と下りてやりゃ、何....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
いつかの一件とは?」 「面目次第も無い件さ。三年|前だ、やっぱりこの土地で、鉄道
往生をし損なった、その時なんです。」 「ああ、そんな事があったってな、危いじゃな....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
? これはハルビンへ商売に行っていた友だちの指環を買わされたのだよ。そいつも今は
往生している。コオペラティヴと取引きが出来なくなったものだから」 僕等の乗った....
「島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
又「改造」に載った斎藤さんの「赤彦終焉記」を読んだ。斎藤さんは島木さんの末期を大
往生だったと言っている。しかし当時も病気だった僕には少からず愴然の感を与えた。こ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
とど、裏枯れたり。「うむ、虐殺にするのだ。「あれえ。「何だ、まだびくびくするか、
往生際の見苦しい奴だ。「そんならどうでも助からぬか、末期の際に次三郎|様にお目に....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
が敵に塞がれ、続行して来る歩兵との連絡を絶たれる時は、戦車は間もなく燃料つきて立
往生する。であるから真に近代的に装備せられ、決心して守備する敵陣地の突破はなかな....