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「往訪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

往訪の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
少女地獄」より 著者:夢野久作
も、該遺書内容の重大性に鑑《かんが》み、家門の名誉のため、引責辞職の決心せる旨、往訪の記者に語った。 「何とも申訳ありません。しかし娘が殺人放火なぞ言う大それ....
温情の裕かな夏目さん」より 著者:内田魯庵
は恐らく我が文壇の人では第一の達人だったろう。 修善寺時代以後の夏目さんは余り往訪外出はされなかったようである。その当時、私の家に来られたことがあるが、「一カ....
女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
らこの説が行なわれた。精神病理学者として令名あるフォウブス・ウィンスロウ博士は、往訪の新聞記者ガイ・ロウガン氏に語って、この殺人者は、個々のエロティックな発作的....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
質してもらったが、そういう帳簿はないそうであった。 この事件に関してわたくしの往訪した人、書を寄せて教を乞うた人は頗る多い。初にはわたくしは墓誌を読まんがため....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
が私費を投じて開設したものである事が判明した。右に就き正木博士は同教授室に於て、往訪の記者に対しかく語った。 世間では今度、吾輩が九大で開始した「解放治療....
新しい婦人の職場と任務」より 著者:宮本百合子
と五年の生徒の中の希望者を、放課後二時間ずつ働かせているという事実がある。女史は往訪の新聞記者に向ってこう語っている。「別に大した労働でもなく、こまかなやさしい....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
そういうようなわけで、たずねて来てくれる客も絶えがちになり、こちらからはもとより往訪も出来ない。かれの孤独は一層甚しくなる。それにもかかわらず、鶴見はよく堪えて....
四国遍路日記」より 著者:種田山頭火
もあったものじゃない! 同室の青年に話していると、高橋さん来訪、同道して藤岡さん往訪。 招かれて、夕方から高橋さんを訪う、令弟(茂夫さん)戦死し遺骨に回向する、....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
した平民主義に共鳴し、臂を把って共に語る友と思込んで、辞を低うし礼を尽して蘇峰を往訪した。が、熱烈なる天才肌の二葉亭と冷静なる政治家気質の蘇峰と相契合するには余....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
食料品を買わねばならない。わたくしは其ついでに、女に贈る土産物をも買った。此事が往訪すること僅に四五回にして、二重の効果を収めた。 いつも鑵詰《かんづめ》ばか....