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待遠い
「待遠い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
待遠いの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
落着かない言葉を交換した。彼等は二人とも、周囲の群衆の気もちに影響されて、発車が
待遠いような、待遠くないような、一種の慌《あわただ》しさを感じずにはいられなかっ....
「貧しき人々の群」より 著者:宮本百合子
は消えて、フーフーと、激しい煙が立ちはじめた。 この小さい騒ぎを挾んで、彼等の
待遠い時は、極めてのろのろと這って行った。 けれども、ようよう鍋の中から、グツ....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
いられない。(貞)ッて一声呼ばれると、直ぐその、あとの句が、(お前、吾の死ぬのが
待遠いだろう。)とこう来るだろうと思うから、はッとしないじゃいられないわね。それ....
「竹の木戸」より 著者:国木田独歩
ょうよ。お午食にしましょうか」 「イヤ未だ腹が一向|空かん。会社だと午食の弁当が
待遠いようだけどなア」と言いながら其処を出て勝手の座敷から女中部屋まで覗きこんだ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
―感心にも約束の通り、四人の人夫をかり集めて来ました。 「いや、これはさだめしお
待遠いことでござったろうな、我々のついした咎《とが》めが利《き》き過ぎた、御迷惑....
「人間繁栄」より 著者:豊島与志雄
める。え、何のことなんだい、お前が云ってるのは。子供が出来たら云うなんて、そんな
待遠いことをしないで、今すぐに云ったらいいじゃないか。」 「だからあなたには何に....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
ないと思いましたからね、思い切って聞いて試ようと、さあ、事が極ると日の暮れるのが
待遠いよう。」 「婦人二人は、また日が暮れると泊りに来ました、いい工合に青緡を少....