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後の親
「後の親〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後の親の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縮図」より 著者:徳田秋声
らせて、遊ばせておくよりほかないね。」 銀子も言っていたのだったが、ある時|越
後の親類の織元から、子供たちに送ってくれた銘仙を仕立てて着せた時の悦びも、思い出....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
み申すとあるぞえ チャカポコ チャカポコ チャカポコ チャカポコ 肥
後の親玉、これも同様 惜しいことだが砲術開けぬ しかし日和《ひより》を見ていちゃ....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
るだろうがね。己はここに立って貴様にそれだけ言ってやる。これが貴様が己から聞く最
後の親切な言葉だぞ。この次己が貴様に逢った時には、必ず、貴様の背中に一発撃ち込ん....
「猫」より 著者:豊島与志雄
か分らないが、今ではもう、全く実の親子同様になっている。 そればかりでない。其
後の親猫の態度は、云わばヒステリー的愛撫そのものになってしまった。仔猫の姿が一寸....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
「君の心はもう遠くに行ってるんだね。」 オリヴィエは当惑して弁解した。友と最
後の親しい時を過ごすさいに、心を他処《よそ》にしてたことを見て、みずから悲しくな....
「渡舟場」より 著者:豊島与志雄
かき合せている加代子の、ほっそりした肩に、それを着せかけてやりました。 「俺の最
後の親切だと思えよ。」 だが、その最後というのが、どうやら別な物を指してるよう....
「小林さんと私のツキアイ」より 著者:坂口安吾
去った。彼の頭髪ボウボウたる和服姿が左翼とまちがわれたのだろう。 また、私が越
後の親戚へ法要に赴くとき、上野駅で彼に会った。彼は新潟高校へ講演に行くところであ....
「草紅葉」より 著者:永井荷風
の帯に金槌《かなづち》をさし、オペラ館の舞台に背景の飾附をしていた年の頃は五十前
後の親方がいた。眼の細い、身丈《せい》の低くからぬ、丈夫そうな爺さんであった。浅....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
これにも神様が目をお突きになったという類の、古い伝説があったのかも知れません。越
後の親不知の海岸に近い青木阪の不動様は、越後信州東京の方の人は、不動様といって拝....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
怪我をしたのが原因で死にました。その時悲しむはずの肉身達はほっと安心し、最初で最
後の親孝行だと父は喜びました。不良性は私の血統にあるらしく、父の兄、私の伯父も大....
「深夜の客」より 著者:大倉燁子
のだし、何の証拠もないことだし、――どうすることも出来ませんでした。それに、その
後の親友は実に至れりつくせりの親切ぶりを示してくれましたので――。弁護士を頼むこ....