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「後る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後るの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
薤露行」より 著者:夏目漱石
るはあらず。またわが腕に、わが兜に、美しき人の贈り物を見たる事なし。あすの試合に後るるは、始めより出づるはずならぬを、半途より思い返しての仕業《しわざ》故である....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
。またギリシアのリクルグスの法律は紀元前八〇〇年の頃であるから、ハムムラビ法典に後るること約一千三百年、ソロンの法律は紀元前六〇〇年の頃であるから、ハムムラビ法....
十二支考」より 著者:南方熊楠
は臭きより後にする道理で、予はこの方とんと不得手故詳しく調べ置かなんだが、ロ氏に後るるおよそ百年ジュフールの説に、古ローマ人は盛礼と祭典の集会においてのみ屁を制....
クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
た! 時計は九時を打った。ボブはまだ来ない。十五分過ぎた。まだ来ない。彼は定刻に後るること正に十八分と半分にして、やっとやって来た。スクルージは、例の大桶の中へ....
源氏物語」より 著者:紫式部
であなたへと思ってこれを掘り出させました。少しばかりです。 世を別れ入りなん道は後るとも同じところを君も尋ねよ それを成就させるためには、より多く仏の御弟子とし....
呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
たえだえに秋の蚊帳」とか「病室に蚊帳の寒さや蚊の名残」とか、「糸瓜さへ仏になるぞ後るるな」などいうあわれな句が書いてあるようになって、その廿三日のくだりに、 九....
道連」より 著者:豊島与志雄
美しさだった。 然し僕はその景色をゆっくり眺める隙はなかった。十時の列車に乗り後るれば、一晩後れることになるのだった。爪先下りの曲りくねった道を、出来るだけ足....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ていっそううまきものを要求するがゆえに、すでに名物として世に謳われる頃には時勢に後ること、これは免れ難き事実である。人間にあっても、名士か元老とか大将とかいわれ....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
代りに己が汝を打ち殺すだ」 と勢い烈しく抗いましたから、丹三はこれに憶して後へ後ると、おえいは嫁入姿の儘で駆出し、可愛い丹三さんに怪我をさせてはならないと思い....
取舵」より 著者:泉鏡花
船は十一分の重量あれば、進行極めて遅緩にして、糸魚川に着きしは午後四時半、予定に後るること約二時間なり。 陰※たる空に覆れたる万象はことごとく愁いを含みて、海....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
と殆ど年代を同じゅうすと認むべき法起寺三重塔に比するに、様式の推移上これらよりも後るるものにあらざるが如しと言っておられるのであるが、しかしそれはただ関野君が、....
回顧と展望」より 著者:高木貞治
実際,数学世界の中心であった.そこで私ははじめて,二十五にも成って,数学の現状に後るること正に五十年,というようなことを痛感致しました.この五十年というものを中....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
幕府が絶対にエタ・非人を町人・百姓から区別すべく厳命したのは、右の宝暦元年を後るる二十七年後の安永七年で、「百姓町人体に紛らし候ものは厳敷御仕置申付け候」と....