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後ろ楯
「後ろ楯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後ろ楯の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
忍耐とで、朝廷とてもその誠意は認められ、加うるに会津のような勢力があって終始その
後ろ楯となっている。どうかすると慶喜の声望は将軍家茂をしのぐものがある。これは江....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。国内の不正もまたたださねばならない。それはもう当然なことです。しかし全国人民の
後ろ楯なしに、そんな力がかつぎ出せるものか、どうか。なるほど、不平のやりどころの....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
つ》けて来やあがったのか」
と、呟くと、そのまま、すうっと、下に降りて、板塀に
後ろ楯。ぴったりと背を貼りつかせた。
この闇太郎と言う盗賊――先き程、雪之丞を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
い、足場をつくるつもりらしい。 十八 そこで、梨の木を一本、
後ろ楯《だて》に取って、袋をかこい、蟠《わだかま》った米友は、例の手練の杖槍を取....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
命一つさえ捧げまする」
「ああよい片腕が俺にはできた」
「いえこの私にこそ力強い
後ろ楯ができましてござります」
「では」というと北条美作は、鷹揚に顎をしゃくった....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
た。
「ところが、ところで、このところ――拙、南玉が、あら不思議、この御家騒動の
後ろ楯、万事の采配を振っている――えへん、ただの講釈師とは、講釈師がちがう――お....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の部屋の戦闘準備は、典馬が炉ばたで酒をのんでいる間に整っていたのだ。お甲も、その
後ろ楯があるために、落着き払っていたのかも知れなかった。 「そうか」 典馬は思....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
話している婆の味方というので、肝胆を照らし合うところがあり、婆は婆でまた、多くの
後ろ楯に囲まれて、 「渡る世間に鬼はないというが――ほんに小次郎殿といい、半瓦の....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
嘲笑の種となって突ッ返された。つまり、どれもこれも事勿れ主義。 「そんな馬鹿げた
後ろ楯にはなりますまい。阿波は松平の御姓を賜わり、代々、将軍のお名の一字をいただ....