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「後側〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後側の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の側で一様でないと仮定する。これはもちろん一般にそうあるべきである。この侵入者の後側へすべての方向から落下してくる物質は互いに衝突してその運動は大部分相い消却し....
海底都市」より 著者:海野十三
扉は透明であったし、また箱の奥の板もまた透明であった。だから前方もよく見えるし、後側もよく見えた。そしてどういう仕掛か分らないが、まっすぐに下におりるだけではな....
もくねじ」より 著者:海野十三
それから右手にドライバーを握り、ポケットからぼくたちを一つ摘みあげては、パネルの後側にあるターミナルの並んだアルミの小さい枠を、装置のフレームに取付けるため、両....
カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
で面白い証拠を僕は見ておいたよ。後手に縛られた両腕の表側には擦過傷があるが、腕の後側や腕の下に当る胸の横から背中の一部へかけては、衣服の綻びさえも見られない事だ....
死の快走船」より 著者:大阪圭吉
スマートな三人乗りだ。紅と白の派手なだんだら縞を染め出した大檣帆の裾は長い檣柱の後側から飛び出したトラベラーを滑って、恰度カーテンを拡げたように展ぜられ、船首の....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
套の襟を掻き合せ、くるりと首を振り向けた。所在なさそうに、今度は背中が当っていた後側の窓硝子に、眼を近々とすり寄せて、車外を覗いてみる。 湖面を想像させる冷い....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
は、大人しい若い男の人だった。で私達は教室でさっぱり真面目にしなかった。ノートの後側から、紙をびりびり破ってゆき、それに手紙をかいて、授業中渡し合ったり、先生が....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
銭箱の上に吊した大きな鈴も黒ずんでいました。下った五色の布を引いて拝します。その後側の裏門を出ると、桜餅で有名な長命寺の門前で、狭い斜めの道を土手に上ると言問で....
桜の森の満開の下」より 著者:坂口安吾
くれ。私は強いのだから、苦しくて、一休みしたいというわけじゃないぜ。眼の玉が頭の後側にあるというわけのものじゃないから、さっきからお前さんをオブっていてもなんと....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
こに隠れていたのではないか、というのが人々の一致した意見であった。 「その長持の後側に小さなお守りのようなものが落ちていました。紙の包みをあけてみると、中味は金....
熊狩名人」より 著者:佐藤垢石
月二十七日までに四十四頭の月の輪熊を斃している。この地方の山村には、信州側にも越後側にも幾人もの熊撃ちがいる。ところが上原君は数年にして他を圧して一躍名人となっ....
利根の尺鮎」より 著者:佐藤垢石
渓には、四季雪原と雪橋が消えないのだ。 上州側には大刀寧岳と剣ヶ倉、白沢山。越後側に聳える兎岳、越後沢山、八海山、越後駒ヶ岳などを合わせた山々は、標高僅かに七....
グロリア・スコット号」より 著者:ドイルアーサー・コナン
、普通罪人船で使われている様な、厚い樫の木の代りに、薄いもろい物だった。わたしの後側の部屋にいる男を、私は埠頭に引き出された時に、はっきり見ることが出来た。その....
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
》いものだから、すぐに逃げます、なかなか取り抑えるのが困難ですとA君が苦笑した。後側《うしろがわ》へ回ると広い空堀《からぼり》の中に立派な二階建の兵舎がある。も....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
息させた。しかもまた堂にみつる会衆は、片時もだまっていられないたちの種類なので、後側の方は、おとむらいなのかお浚《さら》いなのか、ともかく寄合には相違ないが忍び....