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後報
「後報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後報の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
は未詳であるが、とにかく兇行に関係のある重大なる謎として係官の注意を集めている。
後報。――被害者の身許が判明した。彼は五十嵐庄吉(三九)であった。十日前に××刑....
「道標」より 著者:宮本百合子
はらしながら、素子が何心なくベルリンのメーデー事件について、ウィーンの新聞に何か
後報がでていやしまいかと黒川隆三にきいた。そのとき黒川は、無関心な様子で、さあと....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
が、斎藤首相はどう思ったか「軍部の声明書発表について私は何等相談にもならねば発表
後報告にも接して居らぬ」と答弁したものである(読売一月二十五日付)。そこで追求は....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
すると忽ちS子さんとごたごたして、私の知らないところで進捗《しんちょく》して、事
後報告をされて、S子さんは下宿代が送られなくて家がなくなったとさわいで、目白へ一....
「十一谷義三郎を語る」より 著者:豊島与志雄
も、私など一言の相談も受けず、更に驚いたことには夫人へも一言の相談もなく、みな事
後報告に過ぎなかったのである。この書院を始めたのは、高木文氏の貴重な研究を世に出....
「鱗粉」より 著者:蘭郁二郎
しくも酷たらしい一齣の場面だけであって、その原因とか、解決とかいった方には、その
後報ぜられた新聞記事と同様、まるでブランクといってもよかった。 然し、いつもそ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
ッぱちに葉巻の煙を吹き上げている警保局長の方へふりかえり、
「おい、大槻君。その
後報告らしいものも来ないが、警視庁の連中はみな死に絶えてしまったのか。それともグ....
「日蔭の街」より 著者:松本泰
愛想笑いをした。 三日目の新聞にも、ストランドの路上の殺人事件に就ては、一行の
後報もなかった。柏が私が何をしているかと思って覗きに来たのはその晩であった。 「....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
かえ撃ッて、いまや東国の天地も両軍の激戦場と化しつつある。――くわしいことはまだ
後報によらねば分明しないが――と、ここへも聞えてきたのであった。 道誉はおどろ....