» 後押

「後押〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後押の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
霊訓」より 著者:浅野和三郎
真人と、偽人との選り分けができる。それ等は皆不純なる根源から出発し、常に悪霊から後押しされる。魔軍の妨害は常に熾烈であると覚悟せねばならぬ。が、汝は須らく現代を....
婦系図」より 著者:泉鏡花
げかけた七人の裾袂、ひらひらと扇子を使うのが、さながら蝶のひらめくに似て、め組を後押えで、あの、石段にかかった。 が、河野の一族、頂へ上ったら、思いがけない人....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
《かお》を偸視《とうし》せり。 後れたる人力車は次の建場にてまた一人を増して、後押《あとお》しを加えたれども、なおいまだ逮《およ》ばざるより、車夫らはますます....
南地心中」より 著者:泉鏡花
坐、座にある幇間を大音に呼ぶ。 「はッ、」 「き様、逢阪のあんころ餅へ、使者に、後押で駈着けて、今帰った処じゃな。」 「御意にござります、へい。」 「何か、直ぐ....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
屋もはじめ、かたわら酒、しょう油も商ったりした。まぐさは夏の暑い盛りでも、お雪が後押しもする荷車を引いて天下茶屋の牧場へ売りにいった。地道な生活だった。 ある....
火星探険」より 著者:海野十三
ら》の牛が、今にも絵の中からとび出して来そうであった。 見送人たちが、自動車の後押をしばらくやってやらなければ、この自動車は果してすらすらと出発式をすませるこ....
御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
。この坂も今よりは嶮しかった。そこで、下町から重い荷車を挽いて来た者は、ここから後押しを頼むことになる。立ちン坊はその後押しを目あてに稼ぎに出ているのであるが、....
倫敦の一夜」より 著者:岡本綺堂
がらよたよたと徐行していると、その左右からもうしろからも同じく鬨の声をあげながら後押をして行くものもある。空の自動車は斯うしてみな占領されてしまった。去年の休戦....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
が如きであった。 新助は仲仕を働き、丹造もまた物心つくといきなり父の挽く荷車の後押しをさせられたが、新助はある時何思ったか、丹造に、祖先の満右衛門のことを語っ....
放浪」より 著者:織田作之助
市から大阪へ流れて来た時の所持金が僅か十六銭で、下寺町の坂で立ちん坊をして荷車の後押しをしたのを振出しに、土方、沖仲仕、飯屋の下廻り、板場、夜泣きうどん屋、関東....
放浪」より 著者:織田作之助
日市から大阪へ流れて来た時の所持金が僅か十六銭、下寺町の坂で立ちん坊をして荷車の後押しをしたのを振出しに、土方、沖仲士、飯屋の下廻り、板場、夜泣きうどん屋、関東....
贋物」より 著者:葛西善蔵
妻子どもに見せるばかしだ」さりとて継母の提議に従って、山から材木を出すトロッコの後押しに出て、三十銭ずつの日手間を取る決心になったとして、それでいっさいが解決さ....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
治部少輔 長尾遠江守 後備 中条越前守 古志駿河守後押 甘粕近江守 小荷駄(輜重)直江大和守 さて一般士卒には、 一、明十....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
な人々の目の前で私だけ豊かな暮らし方をするわけにも参りません。私は一昨日も荷車の後押しをして坂を上る時息が苦しくて後で嘔吐を催しました。また立膝をして菜などを洗....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
を虎の顋に推し附け充分の勝利と云う間際で失敗した、今度は高輪田長三と云う恐る可き後押しを連れて居る、万に一つも失敗せぬ積りで有ろう。 成るほど、若しもお浦の疑....