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「後景〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後景の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
陣中日誌(遺稿)」より 著者:山中貞雄
立チ」ト決定スル ××ニ一泊シテ八日乗船トノ由。 MEMO セットは花園駅を後景ニシテ前景の宿ハ稲荷駅前ノ玉屋ヲモデルトスル事、宿デナク駅ノ商家(商売ヲ考究....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
される。向うに連なる山の裾には、冬らしい靄が立ち罩めて、その間の空虚なところだけ後景が明かに透けて見えた。 風力を測る器械の側で、技手は私に、暴風雨の前の雲―....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
や》より、もちっとのびのびした自由の天地だ。まず各自《めいめい》の家が――家並が後景《はいけい》になって天下の往来が会場だ。その時は、もし、お長屋に警官さんがい....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
ものも続々はいってきた。 高座の仕掛けは、その頃はやった何段返しとかいうので、後景《はいけい》が幾段にも変るのだった。場内が暗くなると行燈のそばに幽霊が立って....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
催されたことはあるが、そうした服装での舞踊ははじめてであった。衣装は松岡映丘氏、後景は組みものだけが大道具の手でつくられ、画幕は氏のほかに美術学校から大勢来られ....
朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
、めちゃくちゃにいじるのを御寛容くださるし、松岡映丘《まつおかえいきゅう》氏は、後景《はいけい》、衣装を全部引きうけ、仲間になって下さった。これは、前回に書いた....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
姿勢は幽婉の境《さかい》を越えてしばしば神秘となり、これに配置せられたる単純なる後景《こうけい》はあたかもパストラル曲中の美なる風景に等しく両々相伴うて看者の空....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
た秀忠が、御礼のため上洛するのであろうと、洛内は景気立っている。 だが、その戦後景気をほんとの泰平とは誰も信じないのである。江戸城に二代将軍がすわっても、大坂....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ていた武人の擡頭は、その意味で清新の気を与えている。同時に、六波羅を中心とする戦後景気やら、新しい時粧風俗も興って、清盛という時代の新人物に、ともかく今のところ....