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「後楯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後楯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
てもらいたいです、実業家が起ってもらいたいです。われわれの働くときに、われわれの後楯《うしろだて》になりまして、われわれの心を十分にわかった人がわれわれを見継《....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
てやるようになったのです。伊勢屋は旧い店で、身上もなかなかいいそうですから、その後楯が付いていりゃあ万力も困ることは無いでしょうが、抱え屋敷をしくじっちゃあ仲間....
審判」より 著者:カフカフランツ
まうよ。いったい、どうしてくれっていうんだい? まだ君は生きているし、まだわしの後楯っていうものがあるんだ。つまらぬ心配というものだよ! 最終判決は多くの場合、....
書記官」より 著者:川上眉山
の上なお威張られてはたまらぬ。おれは奥村さんのところへでも逃げて行こうか。これ、後楯がついていると思って、大分強いなと煙管にちょっと背中を突きて、ははははと独り....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
こと家運の傾く兆しならんと、信昌公には嘆じられたが、よし自ら試みんものと、帰陣の後楯無しを着給い、善射の家臣武藤五郎七郎、小山田十郎、三枝式部、三人をして射させ....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
よかろう。台所の方は引き受けたよ。まさかお前に食い潰されもしまい」 こういう背後楯《うしろだて》があるのである。小一郎たるもの喜ばざるを得ない。 とはいえ一....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
、極めて善良な正直者たちで」 「なるほど」と老武士は苦笑いをしたが、 「愚老の背後楯は少しく違う。大名衆や旗本衆で」 「大名衆や旗本衆?」 中年の武士は迂散く....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
で行く。 と、一人の男がいった。「苦心をした甲斐はあったってものさ。きゃつの背後楯の人間が正親町様だということが、お前の探索でわかったんだからな」 「うん」と....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
勧請するほどの赤誠を見せたがために、却って人望を失った。しかし猿田彦は天孫民族の後楯を得たことによって、彼の競争相手であり、たぶん彼よりも強大な豪族であった二見....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
にふける。 何よりも店の繁昌、これをブチこはしたんぢや話にならない。お金といふ後楯があつて紳士道も成立つのだから、天妙教と手を切る、そのために店がにはかに衰微....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
のもしいわ。でもね。個人的な後援者がハッキリしてるんじゃなくって、ある事業団体が後楯というわけなのよ。青木さんにはお気の毒ですけど、相手が事業団体でしょう。行き....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
ゆくつもりかな?」 「私は、生きてゆくためには、わが国の他の人々が、たとい名門の後楯があろうと、いつかはしなければならないかもしれぬことをするより他はありません....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
様、ありゃたしかに今やかましい道場荒しの赤谷《あかたに》伝九郎ですぜ。あの野郎が後楯《うしろだて》になっていたとすりゃ、いかな若衆でも敵《かな》うめえから、早く....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
しようと云うので、後には地面の二十四ヶ所も持つようになりますが、そうなりますには後楯と云うものがなければなりません、商人が大きくなるには、資本を貸してくれる金主....
ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
の凄い顔をして吠えつゞけながら集って来ました。私は、一本の木の幹に駈け寄り、幹を後楯にして、短剣を振りまわしながら彼等を防ぎました。すると、二三匹の奴等がヒラリ....