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後程
「後程〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後程の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
を※々《そうそう》とりこめに立ったと云います。そこでお敏も、「じゃ叔母さん、また
後程。」と挨拶《あいさつ》を残して、泰さんと新蔵とを左右にしながら、荒物屋の店を....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
くことが出来た…… 「先刻、御宅へ伺いましたのですが、御留守でございましたから、
後程にまた参りましょうと存じまして、その間この辺にぶらついておりました。先生は、....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
ながら、とんきょうな声で、「いらっしゃいませ」と挨拶したんです。 ――この事は
後程になって、何度も何度も聞かされた事なんですが。とにかく片山助役は、その娘を始....
「伸子」より 著者:宮本百合子
講義に出て行った後であった。机の上に見馴れた彼の黒革鞄が遺してある。伸子は、彼が
後程再びここへ来る積りでいることを理解した。伸子は小説を読みはじめた。 数頁読....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
じっと合せて、しばらくして、 (また、お目にかかります。) と顔を上げて、 (
後程に――) もう先生は天幕へ入った――で、私にしみじみとした調子で云った時の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、 「お松や」 「はい」 お松は静粛《しとやか》に返事をしました。 「お前は
後程お茶を立てて駒井の殿様に差上げておいでなさい、それから、まだお風呂がお済みに....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
」 「一向に存じませぬ」 「しからば、刀の見様を拙者が御伝授申し上げようか」 「
後程にお伺い致しまする」 「
後程?……それでは拙者が困る、御遠慮なくこの場で御覧....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
、どうで東京のような器用なものは出来ませんけれど、唯ほんの景気づけに……。いずれ
後程おとどけ申します。これはほんの皆さんのお茶受けです。」 彼女は手土産の菓子....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
、河童の屁でげすかな。岡田さん、いろいろと、いや、何うも、御世話に。御礼は、何れ
後程。では、皆様、さようなら――」
南玉は、左右へ、御叩頭をして出て行った。小....
「真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
し前に会いに来たそうだ」友は私の見終るのを俟って云った。「恰度僕が留守だったので
後程伺うと云い置いて帰ったそうだよ」 先年東京に××博覧会が開かれた時、其の一....
「殺人迷路」より 著者:橋本五郎
よと言ってお笑いになったから、よく覚えて居りますわ」 「いや、有難う。じゃ、また
後程ゆっくり来るよ」 カフェーを飛び出した星田代二の頭は、まるで渦のように泡立....
「探偵戯曲 仮面の男」より 著者:平林初之輔
りますよ。私も及ばずながらできるだけのお手伝いはしたいと思っています。じゃいずれ
後程。ちょっと回るところがありますから、私は一足先へ失礼します。 東山二人にち....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ょい盗るの。」 「いずれ、そりゃね。」 「気味が悪いね、じろりと様子を見ていずれ
後程、は気障じゃないか。」 「ですからね、何ですよ、気をおつけなさらなくッちゃ不....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
指に見えなければ可いと思うんです――」 と、もの寂しそうに首垂れた。 「いずれ
後程。」 楽屋口の板廊下には、松の蔭に、松の蔭に、羽織、袴が、おお、麻上下も立....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
へお見せなさるんではいかん、金子と引替でなければならんよ」 伊「へえ畏りました、
後程相違なく私が出ます……師匠お前少し跡に残ってゝくんな」 正「へい……山田さん....