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「後背〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後背の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
と廻る。とやっとそこで、吻と息。 ちょうどその時、通用門にひったりと附着いて、後背むきに立った男が二人居た。一人は、小倉の袴、絣の衣服、羽織を着ず。一人は霜降....
まぼろし」より 著者:国木田独歩
いだろう。』 『若旦那。』 文造は驚いて振り向いた。僕が手に一通の手紙を持って後背に来ていた。手紙を見ると、梅子からのである。封を切らないうちにもうそれと知っ....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
澄んではいるが、瞳の奥に濃色のカーテンが垂れているように思われた。そして両手を後背にくみ、首をまげて、背延びをした。長平が冗談のツモリでいると、放二が言葉を添....
駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
室の前へ駆けつけて絵はがきを差し出したけれども、どうしたものか今日に限って高谷は後背の室にいない。 プラットホームに立っていた助役の磯というのが、私の手から奪....
レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
き髪の幾筋を 鈴蘭の花をのせて置く、 (この歌を歌いながらFなる魔法使いは女子の後背を通り、その正面一間半ほどの所に立ち、女子を熟視す、女子は、「死に行く人魚」....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
あったのだ。頼朝の勃興に対して京都でかくまでして、この富強なる秀衡を懐柔し、その後背を攻めしめようと試みたのは当然の所為であったのであろう。『源平盛衰記』にはこ....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ものが見えたが、これは、ちといけない。他の――平安朝期の鍍金仏器、永正古図、薬師後背仏、永享七年銘の鉄鉢、磐梯明神田植絵巻などという奈良京都の列へ持ち出しても遜....