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「後苑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後苑の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
あ来い!」 荒々しく宗春は部屋を出た。 二人は後へ従った。 御殿から出ると後苑であった。西北に小天守が立っていた。小天守の中へ這入って行った。東に進むと廻....
運命」より 著者:幸田露伴
く可きを覚ゆ。されども擅に謝張を殺し、妄に年号を去る、何ぞ法を奉ずると云わんや。後苑に軍器を作り、密室に機謀を錬る、これ分に循うにあらず。君側の奸を掃わんとすと....
パリの地下牢」より 著者:野上豊一郎
ンス宮廷の生活に慣れていたので、趣味だけはよく磨かれたと見え、ヴェルサイユ宮殿の後苑プティ・トリアノン(ルイ十五世がマダム・バリのために造った後苑)を殊に好み、....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
られてあった。 こうして一昨日の夜となった。その夜将軍家は近習も連れず、一人|後苑を彷徨っていた。と、一人の非常な美人が、突然前へ現われた。見たことのない美人....
柳営秘録かつえ蔵」より 著者:国枝史郎
が来ることになった。将軍|家斉の眼に止まり、局へ納れられることになった。秋海棠が後苑に咲き、松虫が籠の中で歌う季節、七夕月のある日のこと、葵紋付の女駕籠で、お杉....
三国志」より 著者:吉川英治
平和は雄志を蝕む」 彼は、慨嘆した。 見まじきものを見たように関羽はあわてて後苑の梨畑から馳け戻ってきた。そして客館の食卓の部屋をのぞくと、張飛はただ一人で....
三国志」より 著者:吉川英治
陽気はまさに大きくうごきつつあることを彼は特に感じる。 こよいも彼は食後ひとり後苑へ出て疎梅のうえの宵月を見出していた。薫々たる微風が梅樹の林をしのんでくる。....