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後見役
「後見役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後見役の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
藉さなかった。伊勢屋の主人は五年まえに世を去って、今では後家のお豊がひとり息子の
後見役でこの大きな店を踏まえているのであるから、彼女が飽くまで行者を信仰して、わ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
して、また、年寄役の一人として、寿平次の父が早く亡くなってからは何かにつけて彼の
後見役となって来たのもこの得右衛門である。得右衛門の家で造り酒屋をしているのも、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の剪紙(召喚状)を受け、一方は本陣問屋庄屋三役青山吉左衛門|忰、一方は年寄兼問屋
後見役小竹金兵衛忰として、付き添い二人、宿方|惣代二人同道の上で、跡役を命ぜられ....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
てそれだけの誠意があるか否かが問題なのであって、その見究めがつくまで、私も園田の
後見役として、とくと梢さんのお心持なり態度なりを見届けなければならない立場にある....
「口笛を吹く武士」より 著者:林不忘
事《くじ》用がありましてな、これは、訴訟ごとに慣れませんので、伯父のわたくしが、
後見役に出府することになりましたわけで、はい。」 といっている、四十四、五ので....
「牡丹」より 著者:宮本百合子
た。ところが話しているうちに、女の方が今度新たな家を建てようとする人で、男はただ
後見役の位置にいることが分った。四十がらみのその女は、 「ずっと下町にいるから当....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
まじめくさって使い出したけれども、自分ながら気がさしたと見えて、舌を吐きました。
後見役の仏頂寺はじめ三人は、やれやれと目面《めがお》でけしかける。高部もいよいよ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
》の宮の女王を自身の娘たちの女房にしてやりたい、昔風なところはあるが気だてのよい
後見役ができるであろうとこんなことを思って、 時々私の宅へもおいでくだすったら....
「源氏物語」より 著者:紫式部
生きていたならば、どんなにこうしたことをよろこぶことであろう、聡明《そうめい》な
後見役として女御の母であるのに最も適した性格であったと源氏は故人が思い出されて、....
「源氏物語」より 著者:紫式部
顔を見せぬというような、普通の慎みなどは無視されていた。乳母《めのと》などという
後見役の者も、この少年少女には幼い日からついた習慣があるのであるから、にわかに厳....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
全くねえ」その娘さんがお母さんと暮していて、亡父の財産が、満州にあって、あっちで
後見役をしている三十何歳かの叔父さんが、満州こそ安全と主張するため、新京へ帰った....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
、斉彬の亡き後の、島津の相続について、きっと、伊達、黒田の人々は、再び、斉興を、
後見役にするということに対しては反対するであろうと、信じていた。
(何んなに反対....
「大橋須磨子」より 著者:長谷川時雨
人がある。すこしはなれたところに、色白な毛の薄い老女が、渋い着ものをきて、半分は
後見役《こうけんやく》で、半分は拝見の心持ちで、坐っている。もう一人大柄な、顔も....
「竹本綾之助」より 著者:長谷川時雨
ばかりは、何処《どこ》でもかわらない自慢|天狗《てんぐ》の旦那芸の集りであった。
後見役《こうけんやく》には師匠筋の太夫、三味線|弾《ひ》きが揃《そろ》って、御簾....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
太の斡旋で、そこの座敷の一つを時々編輯会議に借りることが出来たのである。私は単に
後見役だったが、直ぐ前に海の干潟の見える広い座敷で、ごろ/\しながら編輯に口を出....