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「後身〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後身の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
梓川の上流」より 著者:小島烏水
や反流を生じ、畝《スウエル》の寄せては返すとき、一万尺の分身なる石と、万古の雪の後身なる水とは、天外の故郷を去って他界にうつるのだからと抱き合ったり、跳《おど》....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
が有るだろう。余と先生と、暗室の中に全くの差し向いである。 第七十四回 前身と後身 余を此の暗室へ連れ込んで何をするのか、余は少しも合点が行かぬ。 先生....
河明り」より 著者:岡本かの子
の詩は永久に見られなくなった。 この新嘉坡邦字雑誌の社長が、当年の詩人紫苑氏の後身であった。私は紫苑氏の後身の社長が、その携っている現職務上土地の智識に詳しか....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
命じて頸を刎ねしめ之を田に埋めた。同日、薄田兼相亦戦死した。これは、岩見重太郎の後身と云われているが、どうか分らん。濃霧により約束の期に遅れた真田勢は遂に基次兼....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
と申す。嫡男新三郎水没し、次男弥蔵|出藍の誉れあり、江州佐和山石田三成に仕え、乱後身を避け高野山に登り、後吉野の傍に住す。清洲少将忠吉公、その名を聞いてこれを召....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
ろう? 結局疑問の人物であった。あの有名な天一坊事件、その張本の山内伊賀介、その後身ではあるまいか? 非常な学者だというところから、特に助命して大岡家に預け、幕....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
々三味線の音じめが聞える。町内の若衆を相手に常磐津でも浚っていたのだろう。湯女の後身かも知れない。そのこともついでにいわずにはおかなかった。 鶴見が泡鳴を案内....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
の経営者が誰であるかを突き止めました。袁更生という男です。そして自分では袁世凱の後身だと云っているのです。そして世界の各国へ阿片窟の支部を設立し、世界中の人間を....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
まで警視庁第一の捕物老刑事として名の高かった○○○○○氏こそは、この磯貝竜次郎の後身なので有った。其前の妻女は正しく小虎で有ったが、それは明治初年に病死したとい....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
郎」三幕が二十四年十月に中村座で上演されたが、これは普通興行でなく、演劇改良会の後身ともいうべき演芸矯風会の主催で、単に二日間の興行に過ぎなかったのである。 ....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
淡島軽焼屋のそもそもであった。 軽焼という名は今では殆んど忘られている。軽焼の後身の風船霰でさえこの頃は忘られてるので、場末の駄菓子屋にだって滅多に軽焼を見掛....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
の方、いずれも好評。 ○三月二十七日、市川権十郎死す、五十七歳。大阪俳優嵐璃鶴の後身にて、出獄の後、団十郎の門に入りて追々に昇進し、気品ある役々を得意としたるよ....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
します。ある人は子孫へ向って自分が生き継がれて行くとか、ある人は事業を以て自分の後身としたり、または人を愛したことや世話したことを以て人々の記憶の中に自分のこと....
四つの都」より 著者:織田作之助
手の礼をする。庄平、応ず。 船山「軍医殿、久し振りであります」 庄平「うん、その後身体の方はどうだ?」 船山「至極健康であります、その節は野戦病院で軍医殿にいろ....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
なった今日(「富士横町」の「うし料理」のならびにあるいまの「大金」を以前のものの後身とみるのはあまりにもさびしい)わずかに「金田」があるばかりである。外に「松邑....