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後部
「後部〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後部の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
はいられなかった。 K中尉は額の汗を拭きながら、せめては風にでも吹かれるために
後部甲板のハッチを登って行った。すると十二|吋の砲塔の前に綺麗に顔を剃った甲板士....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
うとしている帝都の上空を襲来した。十三台の殺人団機は翼をそろえて南にとび、機体の
後部から猛毒フォルデリヒト瓦斯を濛々と吐き出した。その十三|條の尾がむくむくと太....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
にはもう遅うございました」 「君は一体どこに居たんだ」 「向うの入口(と彼は指を
後部|扉へさしのべた)から龍子を監視していたのです」 「龍子は死んだか」そう云っ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
ては十億キロメートルを越すだろうとさえいわれる。 うつくしい流線形をした巨体。
後部には、軸に平行に十六本の噴気管がうしろへ向かって開いている。 頭部の一番先....
「超人間X号」より 著者:海野十三
」 X号は先に立って、部屋を出ると、階段をどたどたと一階までおりて来た。その最
後部《さいこうぶ》の部屋へはいると、X号はひざまずいて、まるい鉄のふたをひらいた....
「火星探険」より 著者:海野十三
僕の腰掛けを高いところにこしらえるんだ」 ネッドは山木と河合を手伝わせて、箱の
後部の上に、猿の腰掛のようなものを横に取付けた。そしてその上へ掛けてみて、 「さ....
「地球要塞」より 著者:海野十三
から、西洋の郵便箱のような形をした録音発声器がせりあがってきた。 私は発声器の
後部をひらいて、鞄の中に入れてきた録音ワイヤを投げこんだ。ワイヤの一端を、スプー....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
心配になったからだ。 艇内はしばらくしずまりかえっていた。ただ聞えるのは、艇の
後部ではたらいている原子力エンジンの爆発音の、にぶいひびきだけだった。 そうい....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
でいた。そしてどっちにも像がうつっていた。 右のものは、飛行艇の操縦席と、その
後部がうつっている。操縦席には、望月大尉の明かるい顔があった。だからこれは、先行....
「怪塔王」より 著者:海野十三
さんの不思議そうな話に、一彦とミチ子が眼をあげて沖を見ると、なるほどそのとおり、
後部の檣が、まん中から飴の棒を曲げたように曲っていました。 「風が吹いたわけでも....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
とその注意力は、艇外にゆきがちであった。 それを待っていた者があった。 艇の
後部にいて、さっき電話機で艇長とうちあわせた艇員の一団であった。彼らは、ひそかに....
「銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
でした。馬は四頭立で車台は黒塗り、二階は背中合せに腰掛けるようになっていて梯子は
後部の車掌のいる所に附いていました。馭者はビロードの服にナポレオン帽を戴いている....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
のような黒でお腹が白で、のどの所に赤い首巻きをしておとう様のおめしになる燕尾服の
後部みたような、尾のある雀よりよほど大きな鳥が目まぐるしいほど活発に飛び回ってい....
「キド効果」より 著者:海野十三
澄まし、そっぽを向いて知らぬ顔をしていた。 「いま隧道の中で、何か変事があったと
後部車掌が報せてきたのに、これじゃ駈けつけることが出来ないじゃないですかッ。もし....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
張り浪を蹴って近づき出した。が、七、八間隔ててすれ違ったのを見ると、この川蒸汽の
後部には甲板の上に天幕を張り、ちゃんと大川の両岸の景色を見渡せる設備も整っていた....