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従僕
「従僕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
従僕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
いたのもまじっていた。壁のむこうで、ざわめく音や話し声が聞えていたが、扉があいて
従僕が盆に空《から》のコップやクリーム入れやラスクの籠をのせて出て来た時には、そ....
「鼻」より 著者:ゴーゴリニコライ
。モール飾りをつけた、よほど貴族的な家に雇われているらしく小ざっぱりした身なりの
従僕が、一枚の書付を手に持ってテーブルの傍に立っていたが、自分の気さくなところを....
「青木の出京」より 著者:菊池寛
出れば分かることだ」と、雄吉は厳然としていった。彼はその瞬間、青木に対する自分の
従僕的な位置が転換して、青木に対して、彼が強者として立っているのを見出した。彼は....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の豪家の主人に出逢ったが、たがいに路を譲らないために喧嘩をはじめて、豪家の主人は
従僕に指図して張を石橋の下へ突き落した。あたかも川の氷が固くなって、その稜は刃の....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
れました」 倒れている死骸は、朱の妻や妾や、忰や娘であった。最後に斬られたのは
従僕であったらしい。かれらは主人の安否を気づかって、ひそかに様子をうかがいに来た....
「連環記」より 著者:幸田露伴
境界を透過した者から云わせれば、所謂黒山鬼窟裏の活計を為て居たのであった。そこへ
従僕が突として現われて、手に何か知らぬ薄い筐様のものを捧げて来た。 「何か」と問....
「窃む女」より 著者:黒島伝治
ぐい/\引きつけて行った。それは、彼の意志でどうすることも出来なかった。彼はただ
従僕のように、想像のあとについて、引きずりまわされた。 想像は、いつのまにか、....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
分家、新家の新家、その分家、その新家――即ち近親と遠縁と、そうしてそういう人々の
従僕――そういう人々と家々によって、この一劃は形成され、自給自足しているのであっ....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
の人格の感情が目覚め其の市民としての品位を自覚するようになれば、民衆は斯くの如き
従僕芸術に恥じなければならない。そして又、民衆を尊敬する人達の義務は、斯くの如き....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
たんだろうが、ま、よく面倒をみておやりなさい。あれだけはいつも変らぬ我々の忠実な
従僕だ。ああ、忘れていた。これ。万葉集……… 文麻呂 いえ、それはお父さんに差上....
「錬金詐欺」より 著者:小酒井不木
齢二千歳でキリストを見たことがあるなどと豪語したものである。嘗て、ある人が、彼の
従僕に向って、御主人は本当にそんなに年を取って居られるのですかと問うと、
従僕はす....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
海を聞き、外行の念自から禁ずる能わず。すなわち紹介を求めて軍艦奉行の邸に伺候し、
従僕となりて随行せんことを懇願せしに、奉行は唯一面識の下に容易くこれを許して航海....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
おいて佐伯部もしくは夷俘・俘囚の名のもとに、すでに兵士として用いられ、また貴紳の
従僕として役せられ、事実上、武士すなわち「サムライ」たるもの少からざりき。しかし....
「城」より 著者:カフカフランツ
えもありません。またそんなものになろうなんて思い上がってもいません。でも、上級の
従僕たちも、むろんこの人たちはこの村でもおよそ見られないんですけれど、バルナバス....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
金労働者とがどのくらいいるか。いっさいの賃金労働者をかぞえて、それには官吏だの、
従僕だの、大商店や大銀行の香水の香のぷんぷんする雇い人だの、鉄道の金ボタンをつけ....