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得る
「得る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
得るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
た事が度々ある。結局再び考えなおして、そのままにして置いた。」 「科学上の智識を
得るには屈竟の機会であるから、サー・デビーと共に旅行を続けようと思う。けれども、....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
の両親が私に面会に来た。彼等はおいおい泣いていた。ああ。 十月六日―― 何も
得るところが無かった。宿なしの無頼漢でもやったことだろう。ああ。その時私が血を見....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
えあし》をとってつけたものと思いますが、スペイン速歩《そくほ》とか言う妙技を演じ
得る逸足《いっそく》ならば、前脚で物を蹴るくらいの変り芸もするか知れず、それとて....
「河童」より 著者:芥川竜之介
×
物質的欲望を減ずることは必ずしも平和をもたらさない。我々は平和を
得るためには精神的欲望も減じなければならぬ。(クラバックはこの章の上にも爪《つめ....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
むべきである。 何か著しい特色? ――世間は必ずわたしと共に、幾多の特色を数え
得るであろう。彼の構想力、彼の性格解剖、彼のペエソス、――それは勿論彼の作品に、....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
どんな意味ででも、愛翫《あいがん》したからではない。彼はそう云う煙管を日常口にし
得る彼自身の勢力が、他の諸侯に比して、優越な所以《ゆえん》を悦んだのである。つま....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
、その専門の知識を運転させてすぐに当面の実際問題への霊活《れいかつ》な解決を与え
得るほど、融通の利《き》く頭脳の持ち主だとは遺憾ながら己惚《うぬぼ》れる事が出来....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
の男に同情していると云っても、よいくらいだ。衣川《ころもがわ》の口から渡が袈裟を
得るために、どれだけ心を労したかを聞いた時、己は現にあの男を可愛《かわゆ》く思っ....
「佐藤春夫氏の事」より 著者:芥川竜之介
ずして佐藤の作品を読むものは、猶|南瓜を食わんとして蒟蒻を買うが如し。到底満足を
得るの機会あるべからず。既に満足を得ず、而して後その南瓜ならざるを云々するは愚も....
「死後」より 著者:芥川竜之介
も僕自身は夢の中の僕と必《かならず》しも同じでないことはない。僕は一つには睡眠を
得るために、また一つには病的に良心の昂進《こうしん》するのを避けるために〇・五|....
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
ゆる問題はこの+のうちに含まれている。
六 天国
もし天国を造り
得るとすれば、それはただ地上にだけである。この天国はもちろん茨《いばら》の中に薔....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
私にも不思議と申すほかはありませんが、とにかくあの沙門《しゃもん》が姫君の御意を
得るような事でもあると、どうもこの御屋形の殿様の御身の上には、思いもよらない凶変....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
《ふるまい》ではない。これは二時三十分には東京へはいる急行車である。多少の前借を
得るためにはこのまま東京まで乗り越せば好《い》い。五十円の、――少くとも三十円の....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
良心は我我の口髭《くちひげ》のように年齢と共に生ずるものではない。我我は良心を
得る為にも若干の訓練を要するのである。
*
一国民の九割強は一生良心を....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
教育上の責任」は常に彼等と人間同士の親しみを交える妨害をした。それは彼等の好意を
得ることにも何か彼等の権力に媚びる卑しさの潜んでいる為だった。さもなければ彼等の....