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得利
「得利〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
得利の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明暗」より 著者:夏目漱石
のだ。けれども君は違うよ。君の喧嘩はけっして得にゃならない。そうして君ほどまた損
得利害をよく心得ている男は世間にたんとないんだ。ただ心得てるばかりじゃない、君は....
「一兵卒」より 著者:田山花袋
ことを聞いてくれなかった。兵、兵といって、筋が少ないとばかにしやがる。金州でも、
得利寺でも兵のおかげで戦争に勝ったのだ。馬鹿奴、悪魔奴! 蟻だ、蟻だ、ほんとう....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
た当時のことである。 満洲の夏――それを語るごとに、いつも先ず思い出されるのは
得利寺の池である。
得利寺は地名で、今ではここに満鉄の停車場がある。わたしは八月の....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
雲の影とが野の上にあった。 二三日前からしきりに報ぜられる壱岐沖の常陸丸遭難と
得利寺における陸軍の戦捷とがくり返しくり返し思い出される。初瀬吉野宮古の沈没など....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
ず、渡りに舟の臙脂屋が申出、御用いあるべしと丹下が申出したは不埒でござろうや。損
得利害、明白なる場合に、何を渋らるるか、此の右膳には奇怪にまで存ぜらる。主家に対....
「魔都」より 著者:久生十蘭
謹直が呼び込まれる。この方はさして逆上せぬかわり、皇帝の死が直ちに安南における既
得利権の損害を意味するので、もう愚痴たらたら、碌すっぽ顔も見ようともせず、ひたす....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
のなれども、一冊拝呈仕候。此戦役の前半、即ち第二軍に於ける兵站衛生作業、南山役、
得利寺役(大石橋、蓋平小戦)、遼陽戦なれども、此分を記すと云ひし軍医先年病歿、そ....