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得意
「得意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
得意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
しょうじょうしょう》のような学者は、どう云われるか知らんですが。」
呂馬通は、
得意そうに左右を顧みながら、しばらく口をとざした。彼の論議が、もっともだと思われ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ふち》をとったセセッション風の部屋だったように覚えています。ゲエルはふだんよりも
得意そうに顔中に微笑をみなぎらせたまま、ちょうどそのころ天下を取っていた Quo....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
のに過ぎないのである。
しかし斉広は、その煙管を持っている事を甚《はなは》だ、
得意に感じていた。もっとも断って置くが、彼の
得意は決して、煙管そのものを、どんな....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
「うん、睫毛《まつげ》まで見える。しかしあんまり美人じゃないな。」
僕は何か
得意らしい譚ともう一度顔を向い合せた。
「あの女がどうかしたのかい?」
譚はふ....
「黄粱夢」より 著者:芥川竜之介
「死にました。確か八十を越していたように覚えていますが。」
呂翁《ろおう》は、
得意らしく髭を撫でた。
「では、寵辱《ちょうじょく》の道も窮達《きゅうたつ》の運....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
間はあてにならないからだ。」
木村少佐は新しい葉巻に火をつけてから、ほとんど、
得意に近いほど晴々《はればれ》した調子で、微笑しながらこう云った。
「我々は我々....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
顔をして、藤左衛門を見た。相手は、この話をして聞かせるのが、何故《なぜ》か非常に
得意らしい。
「今も似よりの話を二つ三つ聞いて来ましたが、中でも可笑《おか》しか....
「少年」より 著者:芥川竜之介
いる。おや、一人の小天使は耳の穴の中から顔を出した。そう云えば鼻柱の上にも一人、
得意そうにパンス・ネエに跨《またが》っている。……
自働車の止まったのは大伝馬....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
を見つめていた。
「そんな事だろうと思っていた。」
将軍は旅団長を顧みながら、
得意そうに微笑を洩《もら》した。
「しかし靴とはまた考えたものですね。――おい、....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
の又ランナアは一人残らず競技場の土にまみれている。見給え、世界の名選手さへ大抵は
得意の微笑のかげに渋面を隠しているではないか?
人生は狂人の主催に成ったオリム....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
ものですが、今度こそはご安心なさるでしょう。そう思うだけでも愉快です」
王氏も
得意満面でした。
「今日《きょう》は煙客先生や廉州《れんしゅう》先生も来られるは....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
て上げますから」 「そうか。じゃ間違いのないように、――」 印度人の婆さんは、
得意そうに胸を反らせました。 「私の占いは五十年来、一度も外れたことはないのです....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
にまたかくの如く無尽の涼味を貯えて人の取るに任すとは有難き事なりと、古人の作中、
得意の詩や歌を誦するともなく謡うともなくうめきながら欄干を撫でつつ歩むともなく彳....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
無かった。王立協会のサー・ハンフリー・デビーの講義もきいた。それはリボーの店の御
得意にダンスという人があって、王立協会の会員であったので、この人に連れられて聞き....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、それを自慢したりしなかった。心ゆくばかりのゆたかさを誇ったが、自分の生活ぶりを
得意になって見せたわけではない。彼の本拠はハドソン河の岸のオランダの百姓がたいへ....