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「御一新〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御一新の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
こへも立ち廻った形跡がありません。勿論、江戸市中や近在には姿をみせず、そのうちに御一新の大騒ぎですから、そんな詮議をしてもいられません。明治になったのは二人の仕....
流行暗殺節」より 著者:佐々木味津三
、もう秋だった。 明治二年! ――長らく吹きすさんでいた血なまぐさい風は、その御一新の大号令と一緒に、東へ、東へと吹き荒れていって、久方ぶりに京にも、平和な秋....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
その混雑を防ごうとする日本委員の心づかいによる。神戸三宮事件に、堺旭茶屋事件に、御一新早々|苦い経験をなめさせられたのも、そういう新政府の人たちだからであった。....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
りを沈めることができた。いろいろ思い出すことがまとまって彼の胸に帰って来た。 「御一新がこんなことでいいのか。」 とひとり言って見た。時には彼は路傍の石の上に....
丹下左膳」より 著者:林不忘
徳川も十五代も続きましたらば、いずれ、そういうことになるでしょう」 どうです。御一新はこの時分から、ちゃんと約束されていたんだ。 いったい泰軒が、こんなこと....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
か、この男は小説が好きだ。おまけに、都会の風が身にしみてゾッコン好きであるから、御一新になると同僚はみんな官途について、肩で風をきる中で、この男は志を立て、さる....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
アしませんとさ。その代り、旦那もお久美さんも二重結婚とやらの罪をきるそうですが、御一新のドサクサの際ですもの、夫婦は遠く離れてお互に生死も分らぬ非常の際、それは....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
落したのは、これも神の矢のタタリによるように村人に考えられておるのです。ちょうど御一新まもない頃のことだと思いますが、加治家の土蔵が破られて二十二個の箱づめの黄....
あのころ」より 著者:上村松園
お土産になったのであります。 葉茶屋 それも間もなくのことで、御一新になり、天子様が御所から東京の宮城へお移りになられたので、京都は火の消えた....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
が「いけない」「できない」「落ちない」と正しく美しい発音を常としていた。もちろん御一新以前の、弓は袋に太刀は鞘、松風、枝を鳴らさなかった御代太平の昔である。 ....
ハイカラ考」より 著者:木村荘八
も、もし明治天皇が明治五年に洋装なさらなかったならば、日本になかったものだろう。御一新にあたって断然陛下が散髪なさり洋装なさったことは、「日本」全体がそこから変....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
両を御用立て申しましょうと答えて、即座に二分金の耳を揃えて三万両を出したそうだ。御一新の御東幸の時にも、三井の献金は三万両だったが八兵衛は五万両を献上した。また....
赤い花」より 著者:田中貢太郎
うな顔をした。 「じゃ、お爺さんは、その血のあったあたりを覚えてるかね」 「もう御一新前のことじゃで、はっきり覚えないが、方角位はつくだろうよ」 遠縁の者はそ....
神仙河野久」より 著者:田中貢太郎
ていた。もと豊後の杵築の藩士で、大阪|中の島にあった藩の蔵屋敷の定詰であったが、御一新後大阪府の貫属となって江戸|堀に住んでいた。非常な敬神家で、神道の本を読み....
春心」より 著者:田中貢太郎
箪笥の横手に巻いて立てかけてあった。平吉はそれを執って敷きかけた。 「ここには、御一新前からの埃があるからね」 「へい」 「気をつけてね」 「へい」 胡蓙が解....