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御一方
「御一方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御一方の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
》で、中御門《なかみかど》の御姫様に想《おも》いを懸けないものと云ったら、恐らく
御一方もございますまい。あの方が阿父様《おとうさま》の代から、ずっと御住みになっ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
ほどでもなかったが、さてこう枕許にずらりと並べて、穏かな夢の結ばれそうな連中は、
御一方もお在なさらぬ。 ああ、悪い処へ寝たぞ。 中にも件の長物などは、かかる....
「無毛談」より 著者:坂口安吾
タ通りすぎて行ったが、ツンとソッポをむいて、そうだという意味を表現したのは、この
御一方だけであった。 日の丸をキリキリまいて、フトコロへ押しこんで、一寸だけの....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
草小劇場と三つ見てまわって、一番驚いたのは何かというと、どの小屋も女のお客さんが
御一方もいらッしゃらんということであった。完全にいなかった。一人も。 裸体画と....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
しなに、街の遠くの方から勘定した時には連中は八人だった。九から八引く一残る。その
御一方はここに残って、後の様子を覗っておるに違いなかろう。すなわち依而如件さ』 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
こめて言った。 「正成は武人です。また、笠置へ伺候してこのかたは、身も心も今上の
御一方に誓いまいらせた一|朝臣。さよう、江口の遊女のように、世を浮舟と渡るすべは....