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御下
「御下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御下の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
》に罵りました。
所がその声がまだ終らない中に、西の廊からただ一人、悠然と庭へ
御下りになった、尊げな御僧《ごそう》がございます。金襴《きんらん》の袈裟《けさ》....
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
よ物の哀れを誘い出された。彼はある夜しみじみとお染に話した。 「将軍家が江戸表へ
御下向《ごげこう》のことは、今朝《こんちょう》支配|頭《がしら》から改めて触れ渡....
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
右衛門が、 「遅くなりました」といって、はいって来た。 「又右衛門、公儀から今度
御下向の勅使の御馳走役を命ぜられたが、それについて相談がある」 「はい」 「この....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
敵討を公許したことについては、その後疑義を持ち、大学の教授たちの意見をきくために
御下問状が発せられたが、教授たちからも、仇討は禁止すべしとの回答があったので、左....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
御子様は一人もございませんでした。御先代の奥様は芳桂院様と仰せられまして、目黒の
御下屋敷の方に御隠居なすっていらっしゃいましたが、このお方が歌舞伎を大層お好きで....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
「焼き捨てろと仰有いますか。それはまことに――いや、御立腹はご尤もであります。
御下命によりまして早速お目通りからこの珍画を撤去いたしまするが、しかし御前、お焼....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
士の発明力を煩わして、絶対に沈まない軍艦を一|隻、至急|御建造願いまして、当方へ
御下渡し願いたいのであります。お分りですかな。つまり、いかなる砲弾なりとも、いか....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
た。 「零時四十三分です。この汽車は八分に着く。…… 令嬢の御一行は、次の宿で
御下車だと承ります。 駅員に御話しになろうと、巡査にお引渡しになろうと、それは....
「あゝ二十年」より 著者:上村松園
奉仕しておられました三室戸伯爵を経てでございました。私はそれ以来、一日も早くこの
御下命の作を完成しなくてはならぬと、それこそこの二十年間、一日たりとも疎かに放念....
「画道と女性」より 著者:上村松園
昨年の九月頃であったろうか。最初の気持では、今の皇太后陛下が皇后宮に居られた頃に
御下命を承った雪月花三幅対の図がすでに小下図を差し上げて御内覧まで得ていながら伸....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
今夏は、私は誠にすがすがしい心持でおります。と申しますのは、この六月、皇太后陛下
御下命の御用画の三幅双を完成いたしまして、折りから、京都行啓中の陛下に、目出度く....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
いよ声を低めた。「これには若殿御不同意とか申すことで、御家来衆も板挾み、どちらの
御下知に従うてよいやら案じ迷うて居るとか聞きましたが、所詮は大殿のお指図次第かと....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
にこれを許し給わなんだ。これは法皇が藤原氏をして鎌倉の勢力を牽制せしめ給わんとの
御下心と、一つにはその豊富なる砂金その他の物資の貢献に望みを絶ち給わざりしことと....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
五百ルピーあれば充分に行ける。」「いいえ私は私の持っているだけで沢山です。殿下の
御下賜金は辞退します」というと再三殿下はこれを受けよというて、左右に命じて金を出....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
独り舞台だったのである。 まず為家薨去の翌建治二年に亀山上皇の院宣を以て撰集の
御下命があった。二年余りかかって弘安元年十二月に奏覧を終えた。『続拾遺和歌集』が....