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御不承
「御不承〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御不承の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「行人」より 著者:夏目漱石
い出すんじゃない。兄さんが二人で行って来いと云うから行くだけの事です。御母さんが
御不承知ならいつでもやめます。その代り御母さんから兄さんに談判して行かないで好い....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に打たれたらしく、唯もじもじしていて、はっきりした挨拶もできなかった。 「今さら
御不承知と申されては、わたくしどもの役目が立ちませぬ。まげて御承知くださるように....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
猶予らわず夫人の膝から、古手紙を、ト引取って、 「一度お話した上は、たとい貴女が
御不承知でも、もうこんなものは、」 と※と火を摺ると、ひらひらと燃え上って、蒼....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
られた。澹山は一種の威厳にうたれて、おのずと頭が重くなるように感じた。 「大方は
御不承知と察して居りました」と、伝兵衛はやがてしずかに云い出した。「それはわたく....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
女子を遣わすのは気づかわれると仰せられて、お許しがなかった。この御結婚には宮様も
御不承知であった。ところが京都方にも、公武合体の意見を抱いた岩倉具視、久我建通、....
「道標」より 著者:宮本百合子
ちゃん、泊ってもらえるんだろうね?」
「ええ……できると思うわ」
「おや、何だか
御不承知らしいね」
みんなにはだまっているが、けさのホテルでのことがあるから、....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
、不承知と申さるる筈はござるまい。と存じてこそ是の如く物を申したれ。真実、たって
御不承知か。」 「臙脂屋を捻り潰しなさらねばなりますまいがノ。貴殿の御存じ寄り通....
「二つの家を繋ぐ回想」より 著者:宮本百合子
を其処に通し、自分は食堂に行く。 母は、私の不快そうな顔を認め 「何も、お前が
御不承知なら、来て貰うには及ばないのだよ」 と云われる。自分は、折角の気分を壊す....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
りませんと先方へお断りを願います」 海「へえーそれは又何ういう訳ですな、今貴方が
御不承知では先方へ私が何とも云いようがございません」 山「云いようが有ろうが無か....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
らぬのと……」
「二世をちぎった? ははははは、これは恐れ入った。お若い! で、
御不承か」
「もちろん!」
「しからば余儀ない。拙者、いずれ左膳に助力してその坤....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
ります。まあ堪忍して引いてくだされ」 「さあ」と、四郎兵衛は少し考えていた。 「
御不承知とあれば強いてとは申しますまい。さりながら一旦かように口入いたした上は、....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
ろ進んで賛成すべきだがどうだね君の心は。もし御本人がイヤと言わず、親御さんたちが
御不承知でなければ君は別段に異存を言わんかね」主人「それは別に異存も言わんが、今....