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「御世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御世の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
ざいますか。私《わたくし》は――」 「いえ、それはもう存じて居ります。牧野が始終御世話になりますそうで、私からも御礼を申し上げます。」 女の言葉は穏やかだった....
路上」より 著者:芥川竜之介
が、羽根《はね》の生えたように売れる時が来るかも知れない。」 清水は見え透いた御世辞を云いながら、給仕の廻して来た紅茶を受けとると、隣に坐っていた花房《はなぶ....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
の方は、追善心に葬式万端、僕がとりしきってやって来たがね。それもこれも阿母さんの御世話になっていない物はないんだよ。」と、末は励ますように述べ立てるのです。「阿....
婦系図」より 著者:泉鏡花
不可い。」 と口の裡で云って、歩行き歩行き、 「ほんとうに機嫌を直して、貴女、御世話下さい、なまじっか、貴女にお便り申したために、今更|独じゃ心細くってどうす....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
刻化して、正にそれが最後の世界的決勝戦になろうとしているのであります。 明治の御世、即ち日蓮聖人の教義の全部が現われ了ったときに、初めて年代の疑問が起きて来た....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
六の娘が、菖蒲を花瓶に挿していたのを記憶している。松平紀義のお茶の水事件で有名な御世梅お此という女も、かつてこの二階にいたと云うことを、十幾年の後に知った。 ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
かったことは、かねがね申上げて居ります通りで、これは私に限らず、どなたも皆、その御世話になるのでございます。つまり現世では主として守護霊、又幽界では主として指導....
燕と王子」より 著者:有島武郎
の事にばかり取りまぎれていておまえの事を思わなかったのはじつに不埒であった。長々御世話になってありがたかったがもう私もこの世には用のないからだになったからナイル....
杜子春」より 著者:芥川竜之介
やって、鬼どもの鞭に打たれたことを、怨む気色さえも見せないのです。大金持になれば御世辞を言い、貧乏人になれば口も利かない世間の人たちに比べると、何という有難い志....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
間、サー・デビーと大陸に旅行したちょっとの間が不在であっただけで、引きつづき永々御世話になりました。その間、貴下の御親切により、また協会の御蔭によって、幸福に暮....
式部小路」より 著者:泉鏡花
得はこれ什※。 「まあ。」 奴は、目をきょろきょろして、 「へへへへへ。」 「御世話様でした。」といってただ受取ったのが、女房の解せない様子は、奴もとより承知....
久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
で軽い肺炎になって寝ている間に米斎君は亡くなってしまったのです。私の作で米斎君の御世話になったものは五、六十位ありましょう。考えると何だか夢のようです。....
思い出草」より 著者:岡本綺堂
六の娘が、菖蒲を花瓶に挿していたのを記憶している。松平紀義のお茶の水事件で有名な御世梅お此という女も、かつてこの二階にいたということを、十幾年の後に知った。 ....
古事記」より 著者:太安万侶
飛鳥《あすか》の清原《きよみはら》の大宮において天下をお治めになつた天武天皇の御世に至つては、まず皇太子として帝位に昇るべき徳をお示しになりました。しかしなが....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
昨年の末感ずるところあり、京都で御世話になった方々及び部下の希望者に「戦争史大観」を説明したい気持になり、年末年....