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御亭主
「御亭主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御亭主の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
「あの紋服と来た日にゃ、ある弁護士の細君をひっかけて、そのいきさつを書いた小説を
御亭主の弁護士に献じるほど、すばらしい度胸のある人間なんだ。その隣のボヘミアン・....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
よ汝の名は女なり」! 常子も恐らくはこの例に洩《も》れず、馬の脚などになった男を
御亭主《ごていしゅ》に持ってはいないであろう。――半三郎はこう考えるたびに、どう....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
まも止したらどうだね。いや、行くなじゃあねえが、まあ当分は……。ともかくもここの
御亭主と相談して、何か商売の道を立てて、自分たちの身分を決めた上で、それから行っ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
十九という若いおかみさんですから、途方にくれて泣きながら自分の家に帰っていくと、
御亭主が承知しないんです。そりゃあ勿論、おかみさんにも落度はあります。自分の連れ....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
やあ、中二階のおかみさん。」 行商人と、炬燵で睦まじかったのはこれである。 「
御亭主はどうしたい。」 「知りませんよ。」 「ぜひ、承りたいんだがね。」 半ば....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
られましたよ。すると青山さんが、その男の前へ行って、 「あんたが、福田きぬさんの
御亭主でしょう? ちょっと身体検査をさして貰います」 とすぐに警官の手によって....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
こわごわ伺いますと、和尚さまは気の毒そうに、『どうもあなたは御相がよろしくない。
御亭主を持っていられると、今にお命にもかかわるような禍いが来る。出来ることならば....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
ったのよ。御免なさい、ボジャックさん」 「わたしは、べつに何でもありませんがね。
御亭主さん、気が立っているようだな」 相手の二人の間には、今もまだ芝居めいたも....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
え。」 とぐいと呷って、 「ええ、ヤケに飲め、一杯どうだ、女房さん附合いねえ。
御亭主は留守だが、明放しよ、……構うものか。それ向う三軒の屋根越に、雪坊主のよう....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
山は、快く草臥を休めましたが、何か思う処あるらしく、この茶屋の亭主を呼んで、 「
御亭主、少し聞きたい事があるんだが。」 「へい、お客様、何でござりますな。 氷....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
児だから解るまいね、知らない道理だから言って聞かせよう、あのね、若お師匠様にね、
御亭主が出来たの。」 大勢、 「おやおやおやおや。」 小親は顔を赧らめたり。....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
てね。そう云えば、なんだか見たような顔でもあるが……。 旅の男 (笑いながら。)
御亭主は覚えていなさるでしょうね。 李中行 (立ちあがって覗く。)成程、見たこと....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
忙しい事は知れているけれど。」 「大して忙しい事もないんだがね。名も顔も知らない
御亭主のある細君の許へは、うっかり返事は出せないよ。誰も別に悪戯をするとも思わな....
「活人形」より 著者:泉鏡花
、もしよくあるやつでございますぜ。「うむその辺だろう。何でも曰附に違いないから、
御亭主、一番|侠客気を出しなさい。「はあて、ようごぜえさあ、ほい、直ぐとその気に....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
は鉢巻きをした船頭が一人一丈余りの櫓を押していた。それからお上さんらしい女が一人
御亭主に負けずに棹を差していた。こういう水上生活者の夫婦位妙に僕等にも抒情詩めい....