» 御勤

「御勤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御勤の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
捨児」より 著者:芥川竜之介
「当時信行寺の住職は、田村日錚《たむらにっそう》と云う老人でしたが、ちょうど朝の御勤めをしていると、これも好《い》い年をした門番が、捨児《すてご》のあった事を知....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
あぐ》るお話は、宝暦《ほうれき》年間の町奉行で依田豐前守《よだぶぜんのかみ》様の御勤役中に長く掛りました裁判でありますが、其の頃は町人と武家《ぶげ》と公事《くじ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
巻きかへす時は来ぬ。時こそ来つれ、生涯の御戦闘終へて凱旋の。時こそ来つれ、生涯の御勤労果てゝ御安息の。 曩昔の東下りの御板輿を白き柩車に乗り換へて、今こそ君は....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のでござるな」 通りかかった人に尋ねると、 「これは悪い奴でございます、甲府の御勤番衆《ごきんばんしゅう》の名を騙《かた》って、ここの望月様という旧家へ強請《....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》と女の面《おもて》を見直すと、 「まあ勿体《もったい》ない、あなた様は、甲府の御勤番支配の殿様ではいらっしゃいませんか」 女は床の上から起き直ろうとしますの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
六十両損ヲシタガ、毎晩毎晩、道具屋ノ市ニ出タカラ、随分トクガ附イタ、何シロ、早ク御勤入リヲシヨウト思ッタ故、方々カセイデ歩イテイタウチニ――」 神尾がニタリ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
方丈なる御庵室を結んで、一間をば仏所に定め、一間をば御寝所にしつらひ、昼夜朝夕の御勤め、長時不断の御念仏、怠ることなくして月日を送らせ給ひけり」 右の文章、....
硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
いるので、中にどんなものがあるか通りからは全く見えなかったが、その奥でする朝晩の御勤《おつとめ》の鉦《かね》の音《ね》は、今でも私の耳に残っている。ことに霧《き....
明暗」より 著者:夏目漱石
た。朱銅《しゅどう》の葢の下では湯の沸《たぎ》る音が高くした。 「じゃどうしても御勤めを一週間ばかり休まなくっちゃならないわね」 「だから吉川《よしかわ》さんに....
新撰組」より 著者:服部之総
者であって、市中見廻りのため御募りに相成ったわけでも、また見廻りの奉公のつもりで御勤めしている次第でも絶対にないのだから、攘夷御決断もなくそのまま東帰さるるよう....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
じゃ、妙な奴じゃな」 邦之助、供をかえりみる。 「さようで――おおかた夜遊びの御勤番衆ででもございましょう」 見間違いということもある。守人ではなくて、たぶ....
魔像」より 著者:林不忘
生の習癖《くせ》のようで。 大岡越前守忠相様が、南のお町奉行を二十|年《ねん》御勤役《ごきんやく》になった。その間に、八裂きに致してもなお慊《あきた》らざる奴....
旧藩情」より 著者:福沢諭吉
するものなり。 この公用とは所謂《いわゆる》公儀《こうぎ》(幕府のことなり)の御勤《おつとめ》、江戸|藩邸《はんてい》の諸入費、藩債《はんさい》の利子、国邑《....
白くれない」より 著者:夢野久作
上げ見下す体なり。やがて莞爾として打ち笑ひ、六部殿、庫裡の方よりお上りなされよ。御勤めも去る事ながら夜もすがらの御難儀、定めし御空腹の事なるべし。昨夜の残りの粟....