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御台場
「御台場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御台場の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幻談」より 著者:幸田露伴
まして、明治の末頃はハタキなんぞという釣もありました。これは舟の上に立っていて、
御台場《おだいば》に打付ける浪《なみ》の荒れ狂うような処へ鉤《はり》を抛《ほう》....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
のが一|疋《ぴき》ある。これは何と称する肴か知らんが、何でも昨日《きのう》あたり
御台場《おだいば》近辺でやられたに相違ない。肴は丈夫なものだと説明しておいたが、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の年の八月には三隻の英艦までが長崎にはいったことの報知も伝わっている。品川沖には
御台場が築かれて、多くの人の心に海防の念をよび起こしたとも聞く。外国|御用掛の交....
「つぼみ」より 著者:宮本百合子
着物の色なんかを見えなくした。 そして、ひろく、はてしもなくある内海の青い色と
御台場の草のみどりと白い山のような雲と、そうした気持の好いものばかりを一生県命に....
「女人禁制」より 著者:豊島与志雄
のだが、たといそれても、朝の海上にターンと響く銃声だけでも爽快だ。 夏は投網。
御台場の近くから、更に先方、或は江戸川口の方へと、それは潮加減による。ぱっと網が....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
しょっぴ》いて見せる。親船に乗った気で、まあ、だんまりで尾いてくるがいいのさ。」
御台場から帰ったばかりの勘弁勘次を、万一の場合の要心棒に拾い上げて、伝二郎を連れ....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
湾の眺望は、彼《か》の八《や》ツ山《やま》の沖《おき》に並んで泛ぶこれも無用なる
御台場《おだいば》と相俟《あいま》って、いかにも過去った時代の遺物らしく放棄され....