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御好
「御好〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御好の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
でも人目《ひとめ》を驚かさなければ止まないと云う御勢いでございましたが、若殿様の
御好みは、どこまでも繊細で、またどこまでも優雅な趣がございましたように存じて居り....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
眼をやって、
「じゃ云いますよ。あなたは今ここへ水を汲みに来ていた、十五六の娘が
御好きでしょう。」
彼は苦《にが》い顔をして、相手の眉《まゆ》の間を睨《にら》....
「或る女」より 著者:有島武郎
が、やがて事もなげに笑い出した。
「そんな事を思っとったのか。ばかだなあお前は。
御好意は感謝します……全く。しかしなんぼやせても枯れても、おれは女の子の二人《ふ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ついて非常にお世話になった。固より大したものでないが、前に述べた人々の並々ならぬ
御好意に依って、フランス革命を動機とする持久・決戦両戦争の変転を研究するための、....
「妖怪学」より 著者:井上円了
端数を問うにこれと同じく、ただ一年を一傾となすのみ。また、「あなたは甚句おどりは
御好きか御嫌いか、
御好きならば左回りを御願い申します」といえば、好きなれば回転し....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
。端数を問うに、これと同じくただ一年を一傾となすのみ。また「あなたは甚句おどりは
御好きか御嫌いか、
御好きならば左回りを御願い申します」といえば、好きなれば回転し....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
機密に属する事項でございますから、私から申上げかねます。しかし、主席はぜひ博士の
御好意によって、最近御発明になったあの……」 といいながら、密使は一応四方八方....
「和製椿姫」より 著者:大倉燁子
な考えは毛頭持っていないからその点は安心されたがよかろうと云うと、 「東山さんの
御好意は感謝いたしますが、御返しすることだけは、もう少時待って頂きたいんです。結....
「遺書」より 著者:尾崎秀実
しくお伝え下さい。なお同検事は御存知のことと存じますが、私は目下ここの所長さんの
御好意によって自由な感想録を書かしていただいています。これは門外永久不出で単に所....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
記されている。そんなわけで、この一派の人は轡をならべて和歌所に列した。後鳥羽院の
御好みが和歌所の歌風をこのようにして俊成・定家の御子左流に色づけたのである。 『....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
と、おだやかにいった。 「いや」新一郎は、わずかに膝を乗り出しながら、「貴殿方の
御好意はよく分かっている。そのお心なればこそ、拙者に中座せよといわれたのであろう....
「思い出の記」より 著者:小泉節子
話を致しました。 『読売新聞』であったかと存じます、ある華族様の御隠居で、昔風が
御好きで西洋風の大嫌いの方の話がありました。女中も帯は立て矢の字、髪は椎茸たぼの....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
せて、悲痛な声を上げた。 「皆様に御迷惑をかけて相すみませぬ。別しても署長さんの
御好意の程は生涯忘れません。申上げようもない大罪を犯しました。何とも申訳のない次....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
華子夫人の場合 華子夫人にも二つの変化があった。 〔第一〕戸田さんはいろいろ
御好意を示してくれましたけれども、二人が深い関係にあるようにみるのは世間のデマで....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
それを充分心得ている顔付だった。フレンド軒は横を向いて息をのんだ。この唐変木め、
御好み通り傷の十は進上してお帰しするから覚えていろと心に決めてしまったのだった。....